内容説明
異才の評論家として今話題の著者が、カリフォルニアの農地で、密入国のメキシコ人たちと暮らした自らの若き日々を綴る。
目次
1 アメリカまでの道
2 僕は農地に立っていた
3 キャンパスのサムライ
4 ストロベリー農場の日々
5 それぞれの国境
6 畑の尊皇攘夷
7 人はなぜアメリカを求めるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
冬将軍
8
昔々アメリカという国は海の向こうにありました。その国は世界中の人々の夢や理想をかきたて、関心を集め続けてきましたが、実は五十年以上も貧富の差や人種差別などの社会問題を抱えて何とか体面を保ちながら今日に来ているのでした。1960年後半にカリフォルニアの農園で四年間生活した時の体験見聞を紹介しながら著者のアメリカ論を展開。深く頷ける部分もある一方、偏った見解ではないかと感じる部分もあった。農業の激しい肉体労働が文明病を殺菌し、ヒトを原初的な個性に回帰させるという点は大いに納得する。カタカナ英語交じりが読み辛い2025/03/19
いぼっち
0
第二次世界大戦後にCAへ移り住む青年の物語。一世、二世、戦後移民それぞれの考えや当時の日本人の状況が青年の目線で書かれてて面白い。2012/03/16
azunet
0
浪人生の頃に読んだ思い出の一冊。
すがし
0
呉夫子曰く現代のビルドゥングロマンス。アメリカに憧れ、愛し、憎み、思索し、迷う少年と、その全てを静かに見つめる物語。2007/10/01
tomoenk6
0
アメリカ、カリフォルニアに農業移民した日本人の話。少しデフォルメしてあるが、ほぼ作者、石川好さんの経験、体験に基づく話。上巻は石川さんの兄がアメリカに渡るきっかけと、お兄さんを追ってアメリカに渡り、英語を勉強するために高校に通いながら、いちご畑で働く弟(好さん)とその周りの人達を描いている。戦前貧しかった日本でアメリカに憧れて移民したものの、「成功」とは程遠い日系人農業移民のギャップについての悩みが描かれている。2023/11/12
-
- 和書
- 鈴木雅久エリアル画集