内容説明
ハードボイルド・ミステリの始祖ハメットの波瀾にみちた一生を、リリアン・ヘルマン私蔵の資料を活用し、克明に描きあげる、本邦初の本格的伝記!
目次
服役
青年時代
病院生活
サンフランシスコの修業時代
作家志望
四つの長篇小説
『ガラスの鍵』
ハリウッド
『影なき男』
必死のあがき
禁酒
錯乱
戦争
船出
つかのまの幸福
戦後
裁判
偽りの希望
舞台
カトーナ時代
死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
35
「レイモンド・チャンドラー」の生涯を読んでから、延々と古書店で探していた本。ようやく見つかりめでたく読了。ハードボイルドの草分け的存在であるハメットは、チャンドラーよりも苦悩を重ねてこのジャンルに挑んだことがよくわかった。それを表すという一枚の写真が興味深い。思えば好きな作品(長編)はハメットの方がチャンドラーより多かったりする。2013/06/01
Hotspur
0
作家ではなく、人間としてのハメットが資料から浮かび上がる。 特に、心温まるハメットとリリアン・ヘルマンの友情/愛情。 「「わたしたち、いいふたりだったわね」と、ある日(リリアン)は(ハメット)にいった。「いいふたりっていうのは、いいすぎのように思えるね。たいていの連中よりはましだったぐらいじゃどうだろう?」」 ハメットの葬儀で弔文を読んだのはリリアン・ヘルマンだった。2018/11/24