ナガサキの郵便配達

ピーター・タウンゼンド/間庭恭人

早川書房（1985/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 196p／高さ 20cm
• 商品コード 9784152032898
• NDC分類 936

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ルピナスさん]

日本人でもアメリカ人でもないイギリス人の著者が、長崎で被爆した少年が後遺症や絶望感に苦しみながらも家庭を築き、平和への祈りを被爆仲間と共に訴え生きていく姿を描きつつ、原爆投下は何をもっても正当化できない人類に対する犯罪としてトルーマンを峻烈に断罪したノンフィクション物語。まともな決断ができない国の上層部がどこまでも愚か者に描かれる分、誠実に日々を生きる人々への視線が温かい分切ない。日常の大切さ。同時期に「広島への誓い サーロー節子とともに」を観た。被爆者の声が持つ重み。残されている時間と声を大切に繋ぎたい

2023/10/17

[ぐるぐる244]

映画「ナガサキの郵便配達」を観る前に、と図書館で借りたが、大変古いわけでもないのに本の状態が悪く、驚く。そして原著の英語版ではなく、仏語版（長崎の子ども）が元本で「フランス語版やそれを元にした日本語版は、英語版よりも9章分短く、谷口さん以外の被爆者の記述が大幅に削られていたのを谷口さんは気にしていた」らしい。こうなると新しい「ナガサキの郵便配達」を読みたくなるが、残念ながら今は品切れ（またはプレミア価格）。

2022/10/01

[Ｍａｏ]

英国人が長崎で取材したノンフィクション。　１６歳で被爆した少年の半生。　トルーマンに対する痛烈な批判や、原爆投下時の詳細、生き残った被爆者が受けた差別など。　世界中の人々に読み継いでほしい。

2016/09/14