内容説明
はるかな過去に起こった熱核戦争で地球を離れた人類は、銀河系にある極寒の惑星〈氷瀑〉に〈虚無〉と呼ばれる都市を建設し、三千年の長きにわたって平和を謳歌していた。だがいま、〈氷瀑〉に恐るべき事態が迫りつつあった。近隣宇宙空間で恒星が次々と超新星化していくという謎の現象が起こったのだ。人類が生きのびる方法は、ただひとつ。神々の末裔といわれる太古の種族イエルドラ人が残した、古エッダと呼ばれる秘密を解明することだった。古エッダには宇宙と生命のあらゆる謎の答が示されているという。〈虚無〉の社会的指導者である時間守護者の指令のもと、パイロットたちは過酷な調査行へおもむくが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レイス
1
当初、ネヴアネスの社会が英国ファンタジーみたいで入りにくかった。sfも、位相空間、有限無限樹、数学的な用語だと想像しにくい。ありえなくても、アシモフのようにもう少し説明してくれるといいんだけどな。面白くなかった。ソリと主人公の険悪な関係が治るのを期待してたんだけどめちゃくちゃになってしまって、それはそれで面白かった。原始生活→生命の秘密の答え→時間守護者のセリフ→エンティティのセリフ、伏線をさかのぼって気付くのも面白い。2018/05/13
まるいち
0
ハードカバーが出た時読んだ。長編数冊分のアイディアとプロットがこれでもかとばかりに詰め込まれて目がくらむような作品だった。 改めてDavid Zindell作品のことを調べてみると、この「ありえざる都市」(Neverness 1988)に続いてThe Broken God (1994)、The Wild (1996)、War in Heaven (1998)の4作が"A Requiem for Homo Sapiens"なるシリーズとして書き継がれていた。これも読んでみたい。
スターライト
0
物語は主人公のマロリーが過酷な訓練を終え、一人前のパイロットになったところから始まる。歴代のパイロット長官がなしえなかったソリッド・ステート・エンティテイと呼ばれる宙域に、マロリーがあっけなく到達し、エンティティという謎の存在に生命の秘密を解くチャンスを与えられる。生命の秘密を解くべく、<虚無>から離れたネアンデルタール人として暮らすアラロイ人に集落に、マロリーらが整形して潜入するものの露見してしまうが…。2010/04/23
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