出版社内容情報
高齢者施設内の開発を巡って住民は反発していた。ある日、経営者が殺害され、推理好きの住民が集う「木曜殺人クラブ」が動き出す
【目次】
内容説明
高齢者用高級施設〈クーパーズ・チェイス〉には、未解決事件を推理して楽しむグループがあった。その名も〈木曜殺人クラブ〉。メンバーは元精神科医のイブラヒム、元労働運動家のロン、元看護師のジョイス、そして経歴不詳のエリザベスだ。ある日、施設の共同経営者のひとりが殺され、メンバーは事件を解決しようと、地元警察の刑事や巡査から巧みな話術で情報を聞き出そうとするが…全世界1500万部突破の傑作ミステリ。
著者等紹介
オスマン,リチャード[オスマン,リチャード] [Osman,Richard]
1970年イギリス生まれ。BBCのバラエティー番組のプレゼンター、コメディアンとして活躍。2020年に本書『木曜殺人クラブ』で小説家としてデビュー。全英図書賞の年間最優秀著者賞を受賞した
羽田詩津子[ハタシズコ]
お茶の水女子大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shun
29
シリーズ1作目が文庫化。「木曜殺人クラブ」とは目を惹くタイトルだが、高齢者用施設の入居者たちが未解決事件を推理して楽しむための木曜日の催しのこと。こんなテーマを嬉々として余生の楽しみとするお年寄りたちだが、現役時代はそれぞれが各分野のプロフェッショナル。唯一人クラブの主導的立場のエリザベスだけは経歴が明かされず、時折見せる非凡な駆け引きの手腕から相当なやり手だったことが窺えるくらいである。自ら老人アピールをし相手を油断させたり警察すら協力者に引き込む。侮っていたらそれは既に彼女の術中にあるということだ。2025/08/17
ちえり
11
Netflixで視聴。吹き替え版。やっぱりすごい高級老人ホーム!さすがイギリス。ストーリーは映像化にあたってかなりコンパクトにされた感じ。そのおかげでテンポ良く進み、読書中感じた冗長的な描写もかなりカットされ、良かったと思う。ジョイスがしょっちゅう焼いているケーキが、残念ながらワタシにはあまり美味しそうには見えなかった。デカすぎるせいかも。2025/09/02
カエル軍曹
1
Netflixの映画を観た。高齢者用の住居施設をめぐる殺人事件が本筋。また、発掘した墓の中からは謎の骨が発見される。これらの謎を木曜殺人クラブという四人組の老人たちが解明しようとする。事件の関連性、犯人の動機が完全には理解出来ず、そのあとにこちらの原作を読んだ。当然ながら、小説ではさらに登場人物が増え、事件も増え、筋がより複雑になった。小説ではエリザベスの正体がほとんど明かされないが、映画ではMI6を匂わす場面があったが、正解は?2025/08/31
もぐ
0
登場キャラの区別が中々出来ず序盤苦労した。良く言えばユーモラス、悪く言えばくどい会話文が印象的。中盤からはそれにも慣れ、寧ろそれが癖になりページを捲る手が止まらなかった。個人的にエリザベスのキャラが特に好き。ドラマ化や続編もあるようなのでそちらもチェックしたいところ。2025/08/30