出版社内容情報
赤髪とタフさが自慢の刑事ベティ。捜査を先回りするように麻薬カルテル関係者が次々殺される。やがて犯人の影は彼女のすぐそばに
内容説明
テキサス州ダラス市警麻薬捜査課のタフな赤毛の刑事ベティ。彼女が追うメキシコ系麻薬カルテルの重要参考人が殺された。口封じなのか、カルテル同士の抗争なのか。捜査線上に浮かぶのは、元警察官のゴロツキやアジア系ギャング。さらには南軍に心酔する武装集団まで現れた。増える犠牲者、混乱する捜査…やがて彼女が直面する国境地帯の犯罪の真相とは?過去と現在の傷を乗り越えてゆくベティの闘いを描いた犯罪小説。
著者等紹介
ケント,キャスリーン[ケント,キャスリーン] [Kent,Kathleen]
テキサス州ダラス在住の作家。これまでにThe Heretic’s Daughterなど三作の長篇小説を発表し、優れた歴史小説に与えられる文学賞を受賞。2017年に発表した『ダラスの赤い髪』は好評を博し、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞にノミネートされた。『ニューヨーク・タイムズ』による「優れた新刊 犯罪小説部門(2017年3月)」の1冊に選出
府川由美恵[フカワユミエ]
1966年生、1997年明星大学通信教育部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねりわさび
89
テキサス州ダラスに赴任した屈強で長身の女刑事ベティ、麻薬組織や異質な存在から殺人の捜査妨害とストーキングを受け、次第に事件捜査は難航していく、そして不気味な黒幕の正体が明らかに、という筋書きのハードボイルド推理小説。MWA最優秀長編賞ノミネート作。面白かったですね。2024/12/03
NAO
75
性的マイノリティのタフな女性刑事を主人公とするハードボイルド。彼女が戦っているのは、社会的な悪だけでなく、男尊女卑の男性社会の圧力、性的マイノリティへの差別、北部対南部のカルチャーの違い。だが、女性が活躍する話なのだけれど、女性にはなんとも読みにくい話だった。2019/09/19
あさうみ
50
女性警察官のハードボイルドって珍しい。だから痛々しい描写に何度顔をしかめたことか…麻薬捜査からいざこざへ巻き込まれていく。ストーリーの進行は正統的と思うが、女性が主人公だと少しまた違う感じがする。ほのかに重い読了感は好みのぶるい。2019/07/21
しましまこ
25
なんて美しい表紙!早川でまさかのyoco先生、キュン死にしそうだ、書店でワナワナ震えたよ。カッケー彼女はダラス市麻薬捜査課の刑事ベティ。180センチの長身、燃えるような赤毛にソバカス、頑固で口が、というよりガラが悪い根っからの刑事。パートナーは優美な放射線科女医ジャッキー。テキサスのマッチョな男性社会での戦いと事件の捜査、面白い~。早く続きを出してくれー!2019/07/24
泰然
18
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞ノミネート作品。米国ミステリにおいて「戦う」ポーランド系女性とくれば、サラ・パレツキーの作品群が有名だが、本作は最後まで息を付けないサスペンス展開と主人公のキャラ立ちが鮮烈で負けず劣らずだ。米国南部テキサス州・ダラスという「濃厚な風土」に赴任した、主人公のリジック刑事を待ち受ける凄惨な麻薬殺人の謎と、保守的な異文化との対立。背は高く、優れた身体能力、男勝りのスピリットなポーランド系で赤毛のビアン、パートナーは小児科医師。彼女の戦う姿は格好良くて、正に新時代のヒロインだ。2019/10/14