内容説明
米国有数のメディア王や訴追直前の富豪が乗る飛行機が墜ちたのはただの偶然の事故なのか?意図的な事件なのか?惨事をめぐる報道は日増しにエスカレートし、死者たちが秘めていた過去はさらなる疑惑を生み出していく。メディアからの攻撃にさらされたスコットはある決断を下すが…。幾重にも連なる墜落以前/以後の物語。その決着とは。現代アメリカを舞台に、卓抜なるストーリーテラーが紡ぐ至高のサスペンス巨篇。
著者等紹介
ホーリー,ノア[ホーリー,ノア] [Hawley,Noah]
1967年、ニューヨーク生まれ。映像プロデューサー、脚本家、作家。1998年に『大いなる陰謀』で小説家デビュー。2000年代から映画・TVドラマのクリエイターとしても活動を始め、特に製作総指揮を担当したドラマ作品『FARGO/ファーゴ』はエミー賞とゴールデン・グローブ賞を獲得するなど絶賛を浴びた。2017年に長篇小説5作目となる『晩夏の墜落』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した
川副智子[カワゾエトモコ]
早稲田大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
76
下巻に入っても、ジェット機墜落の真相に関する件は表にほとんど出ず、銀行家や報道機関の話を中心に続いていく。自分がスコットの生き残った事に対する、サスペンスだと思い込んで読み進めたのが間違いだったのか。飛行機事故と事故に関わらない人物が、どこで交わっていくのかを気にしていたが、そんな話にはなっていなかった。事故をネタにした人間ドラマの要素が強いと思う。ラスト近くで真相が明かされるが、それまでの関連とは納得し辛く、ドラマとして見てもそんなに面白い話ではなかった。2017/10/11
M
71
偶然立て続けにメディアものを読んでしまった。その業界に興味がない分、墜落の真相推理から離れた裏話は冗長だった。あと描かれるアメリカ文化はいかにも下世話でお腹いっぱい。2018/01/29
わたなべよしお
25
構成も斬新だし、事故の死者たちが鮮やかに人格を持って蘇るし、勿論、生きている人々も好感がもてて人間の描き方も悪くない、いい作品だなぁとは思います。でも、何というか一見、深みがあるようでそうでもない。叙情性も豊かなようで統一感がないというか…引っ張るだけ引っ張って「事故の原因はそれかい」と突っ込みたくなるというか…よく出来たテレビドラマというか…ということで私の評価は10点満点の7点くらいですかね。2017/07/21
jima
23
どうなる?と期待させたが、最後はそれか。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞。2017/09/04
つーこ
21
大富豪の乗り合わせたプライベートジェットが墜落。事故か故意か?子供を助けた青年はヒーローかあるいは??テーマにはすごくワクワクしましたし真相にも興味はありました。・・が、犯人よりももっとゲスな人たちが出てきて、その衝撃を薄めちゃいましたよね。完全に。テレビ業界の話も面白くはあったんだけど、この事件とは別にした方が良かったのでは?続編として、スコットがテレビ業界の闇を暴く・・って感じでどうでしょう。2018/01/20