出版社内容情報
飛行士ジョージ。親友フランク・シナトラとの友情をとるか、元恋人との愛をとるか……
内容説明
かつて軍のパイロットだったジョーの人生には訣別があった。苦くせつない別れが。戦後、今は飛行機で荷物を運搬する日々が続く。その日、親友フランク・シナトラに新しい恋人を紹介された。現れたのは―ジョーの元婚約者ヘレン。再会した彼女は美しく変貌していた。だがまもなく、映画のスクリーン・テストを受ける予定のヘレンが姿を消す。消えた愛しい女をジョーは命を賭して追う。熱い想いに満ちたハードボイルド。
著者等紹介
サンドロリーニ,ジョン[サンドロリーニ,ジョン] [Sandrolini,John]
1965年シカゴ生まれ。ノーザン・イリノイ大学で学び、空軍州兵に8年在籍。空軍でパイロットの訓練を受ける。現在はアメリカの航空会社でパイロットを務めている
高橋知子[タカハシトモコ]
甲南大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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goro@the_booby
53
飛行輸送パイロットのジョーに「俺の女を運んでほしい」とシナトラに頼まれたのだが、目の前に現れたのは昔、愛した女ヘレンだった。やけぼっくいに火が付くかと思われたが、ヘレンが行方不明に。昔の女だったことをヘレンを探すのだが行く先々で飛び交う銃弾と死体の山。ヘレンは何を隠しているのか!ジョーはどこまでも追うのだ。俺の脳内ではヘレンは今でもお綺麗ですが若き日のモニカ・ベルッチだな。これが初作品とのことで少し粗削りだけど熱い物語でした。2作目が翻訳されればいいなぁ。2018/05/17
しゃお
19
なんとも映画的な作品だったのはフランク・シナトラが出てくるからだけじゃない。多くのエピソードとキャラクターを盛り込み、一つ一つの場面やセリフなどが古き良きハリウッド映画のような雰囲気を最初から最後まで楽しませてくれました。ただ、もう少しスマートに焦点を当てたような展開で見せてくれると、ヘレンへの強い想いや敵や仲間問わずに通じあう様を見せるジョ-の男らしさや、大女優を目指していたヘレンの内面が伝わってきたんじゃないかと思います。でも冒険小説らしい作品、堪能させてもらいました。2016/05/21
sine_wave
7
ジョー・ブオノーモはパイロットで飛行機がどんと出てくる。なので筋書きとしてずいぶん荒っぽく感じた。第二次大戦中、日本軍と戦ったという設定なので先の戦争に興味を持っている小生としては、敵の見方ができて面白い。シナトラの彼女でジョーの昔の彼女のヘレンの運命が悲しいが、かなり悪だったのかも。2016/08/13
しのぶ
4
いわゆる「ハードボイルド」的な物語が好き(だから『血と霧』にもハマったし「91days」もツボだった)なこともあり、先日BSで「さらば愛しき女よ」を見たばかりだったこともあり、そうしたらやっぱりNHKでやってた「ロング・グッドバイ」の記憶が甦り、「フランク・シナトラの恋人がかつての婚約者だった」だったという設定にも惹かれて読みました。もっと人間ドラマの部分に重きを置いて欲しかったけど、まあ悪くはない、という印象。飛行機乗りはやっぱりカッコイイ!(「紅の豚」最高!)2016/10/05
gaby
3
シナトラ大好き。チャンドラー大好き。そして冒険小説大好き。お酒も大好き(ん、関係ない?)。なので手にとりまして。・・・感想はオフレコで。2016/09/22