出版社内容情報
出来心で盗んだ麻薬をきっかけに、俺は窮地に陥る。ブラジルのベストセラーサスペンス
内容説明
俺の目の前で自家用飛行機がパラグアイ川に突っ込んだ。駆けつけたが、パイロットの青年は死んでしまう。俺は機内にあったコカインを盗んで現場を去った。それでしばらくは楽な生活が送れるはずだった。だが、欲を出した仲間のせいで俺はギャングに借金を負ってしまう。なんとか金を工面しようとする計画は、思いもよらぬ道をたどり―。ドイツ・ミステリ大賞第一位!ブラジルの人気作家が放つベストセラーサスペンス。
著者等紹介
メロ,パトリーシア[メロ,パトリーシア] [Melo,Patr´icia]
1962年ブラジル、サンパウロ生まれの作家、戯曲家、脚本家。8冊目の著作にあたる『死体泥棒』は、ドイツでベストセラーとなり、ドイツ・ミステリ大賞(翻訳作品部門)第一位に輝いた。スイス在住
猪股和夫[イノマタカズオ]
1954年生、静岡大学人文学部卒、独文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
58
「同じ穴のむじな」の話だと思った。語り手の”俺”は自家用機が墜落するのを目撃し、駆けつけるとパイロットの死体とコカインを見つけ、コカインを持ち去るが、それがギャングに追われることとなる。”俺”が一番の悪党で、前半は事件を俺一人が抱え込んで進むが、後半事件が明らかになると、恋人の警察官や仲間を巻き込んでの悪事の連鎖。南米の陽気な人種のせいか、描写に陰湿さはなく笑ってしまうところもある。短い長編?の中にこれらの要素が詰め込まれたとても面白い小説だった2016/05/01
うたかたの日々
29
文化の違いか、それぞれの人物の身勝手さに、うんざりさせられながらも、犯罪が成り立つのか展開が面白く、翻訳も良くてぐいぐい引き込まれました。終わり方も国民性が現れているのか?2020/02/29
sora
25
ブラジル人女性作家兼戯曲家兼脚本家の書いた「なんでもあり」の話です。倫理とか、罪悪感とかなんて、一切関係ない人物がわんさか出てきます。こういうところは、理解できないけれど、読んでいくと「ふーーーーん、そうなのか、まぁ日本じゃないものねぇ」ぐらいで感じて、許してしまうから不思議です。2016/04/30
M.I
18
自分はどうもバッドエンドが好きらしい・・と「シンプルプラン」を思い出したのだった・・空気が揺らめく熱波と湿気、貧困と暴力と歪んだユーモアはいい感じだった2016/02/07
わたなべよしお
17
うーん、まあ、こんなものかなぁ。どうしてドイツで、受けるのかなぁ?ドイツのミステリー大賞受賞作だそうだけど。勿論、全然、悪くはないし、「日常」みたいなものをとても上手に描いている。単に私の好みじゃないということかな。2016/02/11