出版社内容情報
拉致して監禁して男好みの女に変貌させる。「いい女」にならなければ女の運命は……
内容説明
タイトスカートにハイヒール、体にぴったりした襟ぐりの深いブラウスを着た上級秘書―彼女はそれが男性を惹きつけ、同時に会社で高い地位に引きあげてもらえることも確信していた。が、それが破滅を招く―拉致され、監禁され、言葉につくせぬ行為を強要されるとは…イギリス全土で起きた若す女性の不可解な失踪。その数は38件にものぼっていた。国家犯罪局のヘックは果敢に捜査を行い、淫らで下劣な悪と対峙する。
著者等紹介
フィンチ,ポール[フィンチ,ポール] [Finch,Paul]
イングランドのランカシャー州ウィガン生まれ。警官、ジャーナリストを経て作家になる
対馬妙[ツシマタエ]
1960年生、日本獣医畜産大学卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
54
読み終わって作品の印象として、前半はとても変な表現だが、ソフトハードボイルドだと思った。主人公の刑事ヘックにはハードボイルド特有のストイックさがない。訳者あとがきでユアン・マクレガーを充てているが、絶対ハンフリー・ボガートではありえない。近年多い北欧やドイツの警察小説とも違いとてもユニークなタイプの小説。後半は激しいアクションもあり、話はとても面白い小説だった。これから読む方は邦題に先入観を持たない方が良いだろう。シリーズ第1作らしくまだ未訳の作品が数冊あるようだ。邦訳されたらまた読んでみようと思う。2016/02/26
にいにい
47
英国の組織犯罪対応の警察小説。元軍の特殊部隊員との攻防は、スリリングで面白い。ヘッケンバーグ部長刑事シリーズ1作目で英国では、既に6作まで出ているみたい。他の人のレビューにある通り、題名と粗筋紹介の文面が内容と全く合っていない。そこが、勿体ない。英国の制服警官は、警棒以外の武器を所持しないという伝統があるけど、刑事は違うと思っていた。しかし、本書では、刑事も携帯せずに戦う。それと、各地の廃墟が凄い。英国の見方が変わった一冊。調教でも、部屋でも、Stalkersでもないけど、まあまあの作品。事件はまだ続く。2015/12/11
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
28
タイトルはちょっとあれだけど、イギリスで起きる連続女性行方不明事件を追う、ロンドンの刑事の話。途中から姉が行方不明になった若い元女性兵士が加わり、各所で優秀な兵士らしい働きで危機を乗り切る。ノンストップでラストまでアクションが続き、しかも微妙なラスト。こ、こいつは…?でもタイトルはちょっと。調教はあんまり関係ないんじゃないの?嘘だとおもったら読んでみて確認してみたら案外…2019/02/05
わたなべよしお
25
何だよ、これ面白いじゃない。個人的にかなり好きだなぁ。「調教部屋」なんてタイトル付けるから、あっちの方の話が主なのだろうと思ってしまうよなぁ。勿論、一級かと言われると、やや陰影に欠けるところがあるので、個人的好みを付加して1.5級というところだが、割と硬派な警察小説だし、思わせぶりな終わり方もあって、続編に期待してしまう。2015/11/17
ハスゴン
23
確かに、タイトルが意味不明な感じがする。でも面白いと思います。判断は次回作を読んでからですね。2016/03/24