出版社内容情報
海中から引き揚げられた死体には秘密が。刑事と女性弁護士の幼なじみコンビが謎に挑む
内容説明
漁網に絡まって漂着したその死体は、長く水中にあったせいで無惨なありさまだった。死因は溺死、身元もすぐに判明し、トーマス・アンドレアソン警部も事故と断じかける。だが男性の従妹が殺害されたことから事態は急展開。島に住む女性弁護士で幼馴染のノラの助けも借りて捜査にあたるトーマスだったが、事件には複雑な背景が…風光明媚なリゾート・アイランドで起きる事件に挑む、スウェーデンで人気の新シリーズ開幕。
著者等紹介
ステン,ヴィヴェカ[ステン,ヴィヴェカ] [Sten,Viveca]
ミステリ作家。Post Nord(スウェーデンとデンマークの郵便会社)の法律顧問をつとめるなど、成功したキャリアウーマンである。1959年ストックホルム郊外の生まれ。ストックホルム大学とストックホルム商科大学を卒業後、多くの企業で法務関係の仕事に携わり、法律書も執筆した。現在も夫と三人の子供と共にストックホルム郊外に在住。2008年に『静かな水のなかで』を発表、好評を博した。以後シリーズ作品は2013年までに六冊に及び、スウェーデンではテレビドラマ化もされている
三谷武司[ミタニタケシ]
1977年生、東京大学大学院人文社会系研究科単位取得満期退学、東京大学大学院情報学環准教授、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
み
23
マーダーミステリークラブの次作の課題図書ってことで手にした作品。北欧の作品なのに、どんより感は軽めなような。でも、結末はあっけないものの苦い、哀しい。トーマスさんの像は、むっちゃイケメンさんです(^_-)-☆シリーズ読みます♪2025/02/07
みみずく
14
スウェーデンのサンドハムン島を舞台にしたミステリ。刑事のトーマスと弁護士ノラの幼馴染コンビの活躍、ということで二人の恋愛も物語の一部かと思いきや、そういう訳ではないようで…それも楽しみに読んだ。結果、自己中心的なノラの夫ヘンリクとノラの関係が気になってしまい、特にその夫に冷たく突き放されても自分を宥めようとするノラにいらいらする始末。ミステリの結末そっちのけになってしまった。この先この夫婦どうなるんだろうと気になるがなんとなく重くて、続編は読むかまだ決めかねている。2014/01/14
Masa
12
読了。今まで読んできたスウェーデンが舞台の物語とはちょっと毛色が違うな、という印象。面白かったのですが、登場人物たちの魅力以外、特段記憶にとどまるものはなかったかな、と。でも十分続きが気になるのでおっかけようと思います。本作に登場した「ヨットトースト」を自宅でも再現しましたが家族の口にあわなかったみたいで、奥さんはわさび醤油でステーキを食べていました。とても悲しくて、これが本書の一番の思い出です。2018/08/16
伊之助
11
集中力の問題がいまだ克服できていない。少し辛い。 サンドハムン島(スウェーデン)シリーズ第1巻。殺人事件を追うミステリではあるが、途中、これミステリ?といぶかしむほどにミステリの匂いがしない。それよりは、事件とはあまりつながりを持たないまま、仕事と家庭の両立、特に夫との価値観のずれに悩むヒロインの様子が丹念に描かれていて、いつのまにか、その筋のほうに興味が向いていたというような、何か少し不思議な読後感を持った。シリーズは続いてるようなので、その布石でもあるんだろうか。2014/10/28
熊猫
9
生後間もない娘を亡くし、妻とも離婚したトーマス警部と彼の幼馴染で女性弁護士のノラ。 この二人を軸に話が進む。 壊れた家庭と壊れかけている家庭が出てくる北欧ものなのに、妙に暗さがないのはノラが前向きな性格のためか。 事件も昨今流行りの猟奇的なものでないので心穏やかに読める。 その分、犯人と動機は登場した時点でだいたい察してしまうんだけど。 軽やかな北欧ミステリはちょっと珍しいので、注目して行こう。2014/04/12




