出版社内容情報
第二次大戦中に相棒と生き別れになった英国軍パイロットは、戦後ドイツを訪れるが……激動の時代における友情と愛憎を描いた大作
内容説明
第二次世界大戦末期。英国軍パイロットのブライアンとジェイムズはドイツ上空で撃墜される。かろうじて生き延びたものの、ここは敵国の只中。追手から逃れるべく傷病者を搬送する病院列車に潜入した彼らは、ドイツ軍の将校になりすまして脱出の機会を窺う。だがナチスの精神病院“アルファベット・ハウス”でふたりを待ち受けていたのは、恐るべき危機の連続だった!“特捜部Q”シリーズの著者による類まれなる傑作!
著者等紹介
エーズラ・オールスン,ユッシ[エーズラオールスン,ユッシ] [Adler‐Olsen,Jussi]
1950年、コペンハーゲン生まれ。10代後半から薬学や映画製作などを学び、出版業界などで働く。1985年からはコミックやコメディの研究書を執筆。その後フィクションに転じ、シリーズ第1作『特捜部Q―檻の中の女』(2007年)がベストセラーとなった。シリーズ第3作『特捜部Q―Pからのメッセージ』(2009年)で北欧ミステリ賞の最高峰である「ガラスの鍵」賞、シリーズ第4作『特捜部Q―カルテ番号64』(2010年)はデンマークの文学賞「金の月桂樹」賞を受賞した
鈴木恵[スズキメグミ]
早稲田大学第一文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ざるこ
51
第二次大戦末期、英国軍パイロット2人は撃墜され敵国ドイツの地へ。アルファベット・ハウスは2人がドイツ人になりすまし収容された精神病院。巻末の「軍務適格者の略称」を見るに徹底した管理が怖い。列車から病院での日々まで、いまいちリアリティがなくて残念。電撃療法や院内での諍いももうちょっと詳しく!とお願いしたくなる。違う血液を輸血されて生きてられるの?仮病患者たちは愛国心など欲のためには簡単に捨てられるのだなと納得したり2人の友情がせつなかったり読みどころはあるのだけど。終盤から第二部。驚きの展開!下巻へ。2021/03/06
翔(かける)
35
第二次世界大戦。ドイツで撃墜されたイギリス軍パイロット2人が生き延びるため、精神病を患ったナチス将校になりすまし、ナチスの病院アルファベット・ハウスへ潜伏するお話。あらすじに一目惚れをし、ワクワクしながら読了。無事脱出するまでを描いているのかと思いきや、まさかの二部構成。上巻はほとんどが第一部。精神病棟で行われる人体実験、尋問、処刑、そして患者同士の陰湿な争い。2人に降りかかる試練の連続に、ページを繰る手が止まりませんでした。すっっっごくおもしろい!こんなに一気読みしたのは久しぶりです。次巻へ!2017/11/17
sosking
10
特捜部Qの作者の処女作。ん〜、特捜部Qに比べると正直ハラハラどきどき感を感じない。素朴な疑問として、英国人とドイツ人の区別はつかないものなのか?ここに少々違和感を感じた。2023/03/26
ニッキー
9
二人が撃墜され、アルファベット・ハウスに収容されてから、仮病の他のドイツ将校達に苛めらる話がとてつもなく長い。 途中で読むのをやめてしまった。 数ヶ月経ち、再び読み始めようやく病院を脱出。 それから、第二部となり、28年が過ぎていた。そして、かつての相棒を探し始める。 ようやく面白くなって来た。2018/11/12
ゆーぼー
9
その危機的状況では、最善の選択であったが、行き着いた先は、精神治療しているのか、精神破壊しているのか、判らないアルファベットハウスだった。 囚われの身となったジェイムスとスコットは、この危機をどう乗り越えるのか、期待と不安を抱えて下巻へ突入だ。2017/08/22