ハヤカワ・ミステリ文庫
血のケープタウン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 447p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151787515
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

アメリカ人逃亡犯ジャックは妻子とともに再出発するため、ケープタウンへやってきた。だがある夜自宅に押し入った強盗を殺した彼は再び自分が破滅の罠に落ちたことを悟る。その強盗にたかっていた醜悪な悪徳警官に目をつけられてしまったのだ。事件を目撃した元ギャングの夜警や悪徳警官を追う内部捜査官らをも巻き込み、男たちの運命は破局へ向かい走り出す。圧倒のスピードとリアリティで描く苛烈なる南ア・ノワール。

著者等紹介

スミス,ロジャー[スミス,ロジャー][Smith,Roger]
南アフリカ共和国ヨハネスブルグで生まれ育つ。脚本家・プロデューサー・監督として活躍したのち、『血のケープタウン』の出版によって作家に転身。現在はケープタウン在住

長野きよみ[ナガノキヨミ]
日本大学芸術学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

58
南アフリカを舞台に、アメリカから逃亡した一家の悲劇を描いた作品です。著者の『はいつくばって慈悲を乞え』でも南アフリカの血生臭さに怖気をふるいましたが、本作品もえげつないほどに暴力に彩られています。まさに南ア・ノワールです。とにかく暴力シーンが多く、クライマックスの死屍累々たる情景にも慣れてしまいます。ただ、ハラハラドキドキは希薄ですね。緊張感を持続する工夫が、もうひとつ欲しいところです。うっぷんは、晴れるのですが・・・。ラストは、ノワールっぽさ満開です。暫く、尾を引いてしまいますねぇ。2020/06/22

GAKU

37
私大好きな作品「はいつくばって慈悲を乞え」の作者、ロジャー・スミスのデビュー作。同じく舞台は南アフリカ。「はいつくばって~」に負けず劣らず苛烈なノワール小説。アメリカからの逃亡犯ジャック、地元の悪徳警官バーナード、元ギャングの夜警ベニー等、見た目も、キャラクターも強烈すぎる個性の主役達。登場人物のほぼ全員悪い奴。人間のクズ達が繰り広げる殺人、拷問、レイプ、誘拐。凄まじいまでの暴力描写に圧倒され、胸糞が悪くなる物語の展開。いやー、面白かった!新世代ノワールの傑作!2016/01/06

GaGa

28
南アフリカ共和国ケープタウンを舞台にしたバイオレンス小説。暴力&殺人描写いと多し。しかし、登場人物のキャラクターが見事に立っており、痛快な作品となっている。夜警のベニー、そして初めはたいした役回りではないのではと思っていたカルメンが非常に魅力的。古本屋で買った本だが、かなりの拾い物。読み出したらとにかく止まらない。西村寿行氏などのバイオレンスアクションがお好きな方には超お薦めです。2011/07/09

Fancy Koh(旧SMOKE)

5
おお、読んだぜぇ。読み終わったぜぇ!暑さと腐った悪臭と湿度の高いゼリーのような空気を感じる。アパルトヘイト後の混乱とかそういう生易しい世界じゃない。どいつもこいつも狂ってやがる。カオスとはこのことか。登場人物がみなキレッキレ。「はいつくばって~」も好きな小説だったけど、僕はこっちのデビュー作のほうが好きだ。好きだというのが不謹慎な小説だけれど。電球に覚せい剤ぶっこんで火であぶって吸い込むって、なんだその絵面! 2016/06/14

ymkmg

5
やはりこういった類の本は、抗えない吸引力でグイグイとページを括らせる。この作者の作品をもっと読みたいけど、今のところ先に読んだ「はいつくばって慈悲を乞え」の2作品というのが残念。ボストン・テラン的なハードさが好みです。早く次作をお願い!っていうか、これ、映画化決定してるって巻末に書いてあったけど、その情報もないんだよなー。動くベニーとギャツビーが観てみたいのに。2015/12/14

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