内容説明
裕福な婦人からの依頼は奇妙なものだった。娘の結婚式で自分のそばにいてほしいというのだ。スペンサーは引き受け、スーザンとともに孤島に赴く。突然の嵐の中、豪華な招待客を集めた結婚式が強行される。だが武装した一団が襲来し、花嫁を連れ去った。一団を率いていたのは、スペンサーと深い因縁のある灰色の男だった。彼らしからぬ犯行。そして婦人の依頼の裏にあるものは?疑惑を抱き、スペンサーは調査を始める。
著者等紹介
加賀山卓郎[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アイゼナハ@灯れ松明の火
35
私立探偵スペンサーシリーズ。かってスペンサーを殺しかけたグレイ・マンことルーガーが久々の登場。こういう時にはやっぱりホークなんだなぁ。なんか久々に懐かしいスペンサー物を読めた感じ。こうしてまた一人シリーズの主要人物が退場していき、静かに(シリーズとしては)幕引きに向かっている感じだったんでしょうね。2011/11/13
白きゅま
33
スペンサーシリーズ第36作。突然の嵐の中、孤島で豪華な招待客を集めた結婚式が強行された。そこに武装した一団が襲来して、花嫁を連れ去った!花嫁は誰に、何の為に連れ去られたのか?シリーズでも数少ないアクション作品かと思いきや、なかなかの人情話しでした(^^)/(スペンサーはボストンの寅さんなのかも?)かつてスペンサーを瀕死に追いやった灰色の男(グレイ・マン)もただの殺し屋ではなく、少し見直すキッカケとなった作品でした!2013/10/30
bapaksejahtera
16
魅力的な女性の依頼により、主人公はその警護役として所有する島にある豪華な館で行われる娘の結婚式に赴く。何故かスーザンも参列する。嵐の中突然現れた例のグレイマン率いる一隊が、新郎を殺害し新婦を誘拐して去る。スペンサーはスーザンの保護にかまけて惨禍を防げなかった。その負い目と共に、積年の仇敵らしからぬ犯行振りへの疑問から、州警察等とも協力しつつ調査に掛る。冒頭からのアクション。派手な銃撃戦や殺人が連続して読者を飽きさせない。細部に多少の不満が残るが、絶筆までシリーズも4冊を残すのみの老作家の快作であると言える2023/07/04
くりり
8
今は亡きR.B.パーカーのスペンサーシリーズ。あぁ、もう幕引きなんだ(T-T)2013/02/21
夜梨@灯れ松明の火
8
ディックフランシスに続き、スペンサーシリーズもこれを読むとあと1冊…ゆっくり味わって読もうと思ったのに、結局夜を徹して読んでしまいました。今回はいきなりの銃撃戦にちょっとびっくり。でも読み終わってみるといつものスペンサー、いつものホーク、いつものスーザンでした。軽快な会話も変わりません。久しぶりにゴッドウルフや失投から、再読しようかなと思います。ちなみに私が一番好きなのは「初秋」です。2012/03/21