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ハヤカワ・ミステリ文庫
復讐法廷

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  • サイズ 文庫判/ページ数 437p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151784019
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

その時、法は悪に味方した。娘を強姦・殺害した男が法の抜け穴を突き、放免されたのだ。父親は憎むべきその男を白昼の路上で射殺し復讐を遂げるが、自首した彼に有罪判決が下ることは確実―しかし、信念に燃える少壮の弁護士ゴードンはこの父親を救うべく勝ち目のない裁判に挑む!規範と同情の狭間で葛藤する陪審員たちは、いかなる決断を下すのか。法と正義の相克を鋭く描き切ったリーガル・サスペンスの先駆的傑作。

著者等紹介

デンカー,ヘンリー[デンカー,ヘンリー][Denker,Henry]
1912年、ニューヨークに生まれる。ニューヨーク大学のロー・スクールを卒業。弁護士として働いたのち執筆業に転じ、多数のラジオ・テレビ脚本、戯曲、小説を発表した。長編『復讐法廷』は1982年発表、1984年に邦訳され、同年の週刊文春ミステリーベスト10海外部門で第1位を獲得している

中野圭二[ナカノケイジ]
1931年生、慶應義塾大学大学院修士課程修了、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GaGa

56
1984年に翻訳出版されていたのですね。全然知らなかった。2009年に復刊してくれたことに感謝です。これは名作!いかにもアメリカらしさを感じさせる法廷サスペンスです。ラストの結末は賛否があるかもしれないが、逆にラストがこうあるからこそ傑作なのです。この本も多くの人に読んでもらいたいですね。しかし、現在もこの法律はアメリカで生きているのだろうか?生きているとしたらそれこそ問題ですな。2011/12/13

bookkeeper

40
★★★★★ 再読。手塩にかけた娘をレイプの上殺され、悲嘆のうちに妻も亡くしたリオーダン氏が、犯人を射殺後に自首してきた。証拠も目撃者も自白も完璧。彼の運命は決したも同然だ。取り調べの不備でレイプ犯は大手を振って釈放されたのに…。  勝ち目の無い闘いに挑む弁護士ベンと恋人アーリーンの初々しさ、激昂した判事の打ち鳴らす槌の音、理不尽な法体系への憤り。火花散る法廷戦術と感動がたっぶり味わえるリーガルサスペンスの傑作。レンゲル判事への証人喚問とベンの最終弁論は何度読んでも胸が熱くなります。これは最高に良いよ!2019/12/25

hit4papa

23
違法証拠の排除法則という米法制度の矛盾を前にして、苦悩しながら前進する青年弁護士の姿が清々しいです。本編をつうじて変化する、彼と、恋人や、同僚であり敵である検事、権威の象徴である判事、自暴自棄であった被告との関係が、人間くさく描かれています。並行して展開する陪審員達の論戦では、この制度の難しさを感じます。日本ではちょっと考えられない結末ですが、傑作であることには変わりありません。日本語タイトルだけはいまいちですね。

ひな

22
善良に生きてきた父親が、娘を殺した犯人を自らの手で殺め自首するところから物語は始まる。 良識、常識、法律で考えれば、殺意を持って人を殺めてしまった父親は明らかに有罪。 罪に問われるべきなのだ。 でも残忍な方法で大切な人を奪われ、せめてもの救いにと期待した弱い者を守ってくれるであろう法律が、弱い者の味方で なかったら? 復讐は絶対な悪? どんなに理不尽な犯罪に巻き込まれても諦めるしかない? 有罪・無罪、私なら どちらに票を入れるだろう…? 機械ではなく “人の心“ に訴えかける陪審員制度とは?2015/01/14

イエローバード

16
40年前の法廷ミステリ。愛娘をレイプ&殺害されたリオーダン66歳。だが法の抜け穴によって無罪となった犯人を許せず、彼を射殺して復讐を遂げ、直後に警察に行って自白する。動機、目撃者、証拠――すべてが揃った彼を、果たして若き弁護士は無罪にできるのか……。法廷モノはもともと好きだけど、弁護士を変にヒーローに仕立てていないし、かなりベストかも。後半は陪審員たちが悩むシーンも楽しめて映画のよう。評決もよかった。ひさしぶりに一気読みでした。2023/02/03

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