ハヤカワ・ミステリ文庫
赤い夏の日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 515p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151778520
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0197

内容説明

悲惨な事件に巻込まれ、心に傷を負ったままのレベッカは、職務に復帰した法律事務所で空虚な日々を送っていた。そんな彼女が、上司の出張に同行して故郷のキールナへ戻ってきた。だがそこで待っていたのは、またしても殺人事件だった。教会の女性司祭が夏至の夜に惨殺されたのだ。ふとしたことから被害者の周囲の人々と関わることになったレベッカは否応なしに事件の渦中へ…『オーロラの向こう側』を凌ぐ最新傑作登場。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀長篇賞受賞。

著者等紹介

ラーソン,オーサ[ラーソン,オーサ][Larsson,Asa]
1966年スウェーデンのキールナ生まれ。弁護士としてはたらいたのち、2003年に発表した処女作『オーロラの向こう側』でスウェーデン推理作家アカデミーの最優秀新人賞を獲得した。続いて2004年に発表した第2作の『赤い夏の日』では、最優秀長篇賞を獲得し、注目を集めている。2006年には第3作Svart stigも発表された

松下祥子[マツシタサチコ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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azukinako

14
前作「オーロラの向こう側」での辛い過去からまったく立ち直れていないレベッカ。事務所の仕事で故郷に戻ってきたところから始まる。オーロラ から1年半くらい経っている設定だが、まったく立ち直れていない。なので、事件にからむことはほとんどなく、傍観者として終わるのかと思いきやの衝撃のラストでした…。この作者の本は、必ず教会絡みの事件だが、それには理由があるのだろうか。それにしてもスウェーデン、DV多いのは小説だからなんだろうか。黒い氷も読まなくちゃ。レベッカに立ち直って欲しい。2016/09/12

fukumasagami

12
彼女はぼんやりと犬を撫でた。 「うちにはたくさん犬がいるの」 「わたしも犬が好き」レベッカはマイケンの耳を撫でて言った。 でも、人間はそれほど好きじゃないのね?とリサは思った。わかるわ。わたしも長いこと、そんなふうだった。今でもそうかもしれない。2017/04/28

Yoko

11
「オーロラの向こう側」の続編ではあるけれど、小さな田舎町で再び起こった神職の殺害事件をめぐるミステリ群像劇。傷心のレベッカが素の自分に戻れる場所で少しずつ笑顔を取り戻す様子を応援しつつ、登場する住人たち一人一人の心理描写に引き込まれ、全ての人が主人公のような、そんな気持ちで読んでいた。そして各場面で傍に居る動物たちの存在が言葉より多くを物語っていた。ところどころ挿入される雌オオカミのエピソードはまさに、スウェーデンの地で生きていくということを象徴しているように感じた。2017/02/04

魔魔男爵

9
「男は女を蔑む、支配する、虐げる、殺す。監禁する、レイプする、教育を禁じる、男より低い賃金しか払わない、支配力を握る機会を男ほど与えない。司祭になる権利を与えない。わたしはそれを無視することはできません」ウーマンリブの男憎しに凝固まった女副司祭が殺された!妊婦刑事改め馬面女刑事はチームリーダーとして捜査を開始する。暴力女弁護士のレベッカは不法行為をして捜査に協力!女達は野蛮で破廉恥な男どもに一矢を報いることが出来るか!?という素晴しいジェンダーミステリ。スウェーデンの美しい自然描写もパワーアップしてます。2009/08/03

小春

5
ヒロインが陰気なのは、同じ北欧ミステリの「ドラゴンタトゥーの女」とどこか似ている。この陰気さは、悲観的であるとか皮肉で世をすねてるとかでなく、諦観の結果ではないかなーと思う。そういう所は、雪国に暮らしてるとなんだかわかるような気もするのである。2015/03/20

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