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ハヤカワ・ミステリ文庫
イスタンブールの群狼

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  • サイズ 文庫判/ページ数 552p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151775017
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

オスマントルコ帝国近衛新軍に衝撃が走った。四人の士官が突然姿を消し、次々に惨殺死体で発見されたのだ。スルタン臨席の閲兵式を間近に控え、早期解決をもくろむ司令官は、聡明で鳴る宦官ヤシムに調査を託す。死体が指し示すのは、近代化のために抹殺されたかつての最強軍団イェニチェリの残党だった。背後には不穏な動きが見え隠れする…見事にアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を射止めた、歴史ミステリの傑作。

著者等紹介

グッドウィン,ジェイソン[グッドウィン,ジェイソン][Goodwin,Jason]
ケンブリッジ大学でビザンツ帝国の歴史を学び、イスタンブールに魅せられる。処女作となったA Time for Tea:Travels Through China and India in Search of Tea(1991年)の成功の後、6カ月にわたって東欧を旅し、イスタンブールに初めて入った。その成果は多くの賞を得た1993年のOn Foot to the Golden Horn:A Walk to Istanbulに結実している。ほかにLords of the Horizons:A History of the Ottoman Empire(1998年)などの著作がある。2006年に発表した『イスタンブールの群狼』でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の最優秀長篇賞を受賞。英国サセックス在住

和爾桃子[ワニモモコ]
慶應義塾大学文学部中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

145
もともとこの作者はミステリーが専門ではなく、さまざまな文明論や歴史についての著作をものにしているようです。ですのでミステリーというよりはとるこの当時の王室の状況やあるいは結構出てくる食べ物などについて楽しむ、ということなのでしょう。私の好きな料理について結構出てくるので楽しめました。ミステリーは二の次になってしまいました。2016/08/16

GaGa

32
1836年のトルコが舞台。解説ではイスタンブールが主役で、一応人間の主役はいるがあくまでも狂言回し、と書かれているものの、白人宦官のヤシムを中心に描かれている。読み始めはこの時代のトルコの知識がまるでなく、苦戦したが中盤から話に入り込むことができた。それにしてもこの時代の刺客は舌を切られ、耳は聞こえず、文盲とは、なんとも徹底していて恐ろしい。主人公の趣味が料理ということもあって、グルメ描写も楽しめる。2011/07/15

小太郎

27
積読本消化。この本は設定勝利です。19世紀前半のイスタンブールを舞台にした犯人捜しのミステリ、これだけでもワクワクするのに主人公はなんと宦官ヤシム。オスマントルコ近衛兵の士官が惨殺死体で発見され事態を重く見た司令官が聡明なヤシムに調査を依頼します。調べていくうちにヤシムは帝国を揺るがす大事件に巻き込まれていきます。もうこれだけでお腹が一杯になりそうな内容。作者はビザンチン帝国を研究する歴史著述家。それだけに19世紀のイスタンブールがとても魅力的に描かれていてこの本の一番の読みどころです。2021/09/29

Ryuko

26
「イスタンブール」この地名がすでに異国情緒を醸し出す。19世紀のトルコ、帝国近衛新軍におこった殺人事件。探偵役は宦官のヤシム。ヤシムは料理上手でもあり、いろいろな料理が披露される。この物語の面白さは、ミステリー要素よりも、異国情緒漂う町、おいしそうな食べ物の描写などにある。ある意味旅番組的だ。なんといっても印象に残ったのは宦官であるヤシムとロシア大使妃エフゲニアとのやりとり。宦官であるヤシムがどうやってエフゲニアの無聊を慰めたのか。。2016/09/05

elf51@禅-NEKOMETAL

10
イスタンブール,オスマントルコと聞くと異国情緒たっぷりで,1600年代のトルコが思い浮かんで読み始めたが,これは割と近代で1850年くらいの設定だった,残念。探偵は宦官,宮廷に使えるだけでなく市井にも出入りしているという,このあたりの立ち位置がよく分からず。オスマントルコの歴史事情は知っておいた方がよいのだろう。推理小説としてはそれほど,びっくりする物でもなく,歴史物語として読んだ方がよいかも。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。2024/09/01

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