ハヤカワ・ミステリ文庫
KIZU―傷

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  • サイズ 文庫判/ページ数 442p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151773013
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

歯を引き抜かれた少女たちの遺体が発見され、新聞記者カミルは取材のためにやってきた。母との確執で飛び出した故郷の町に。取材を始めた彼女は、犯人は被害者の身内なのではとの町の噂を聞く。そんなとき、カミルは母と異父妹に再会した。そして、事件の真相とともに彼女の過去の傷がぱっくりと口をあけ…傷つき壊れる直前の人々が、悲劇を紡ぐサスペンス。英国推理作家協会賞二部門を受賞した大型新人のデビュー作。

著者等紹介

フリン,ギリアン[フリン,ギリアン][Flynn,Gillian]
『エンターテインメント・ウィークリー』でテレビ批評の責任者として活躍。現在シカゴに住みながら執筆活動を行なっている。2006年発表の本書で英国推理作家協会賞最優秀新人賞と最優秀スリラー賞を受賞

北野寿美枝[キタノスミエ]
神戸市外国語大学英米学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nuit@積読消化中

71
フリンのデビュー作。「ゴーン・ガール」「冥闇」と逆行で読みましたが、いずれも良作。なんだろうか、この作家さんの本はどれもとても読みやすい。今回読んだKIZUは、ミズーリ州の閉鎖的な架空の町が舞台。そこに住む人々の陰湿さと謎めいた雰囲気は、少しだけ英国版ツインピークスと謳われる『ブロードチャーチ 殺意の町』を彷彿とさせました。こういう設定は嫌いじゃないので、まさか!?の結末でも許せます。もうフリンの未読作品がないので新作が待ち遠しい!2016/05/13

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

35
大変読むのが辛い作品だった。アメリカの田舎町で、少女の連続殺人事件が起きる。少女達は全部の歯を抜かれていた。取材の為故郷に戻った女性記者は、町全体が自分に何かをかくしているように思える。母親とうまくいっていない主人公の女性記者は、フォークやカミソリで身体中に文字を彫る。アルコールを痛飲する。事件の真相は最後までわからなかった。わかっても辛い結末だった。2015/10/06

紅はこべ

31
『ゴーン・ガール』の作家のデビュー作。邦題はヒロインのカミルが病んだ自傷癖のこと。リストカットが一般的だが、カミルは体に言葉を刻み込むのだ。毒親の母とアンファンテリブルの異父妹に振り回されながら、カミルは久しぶりに帰った故郷の小さな町で起こる少女殺害事件の真相に、新聞記者として迫る。カミルが到達した痛ましく世にも恐ろしい事実とは。カミルほど痛々しいヒロインは初めて。ページから血が流れ出すよう。ラストでカミルが新しく生まれ直そうとするところが、何とか救いになってるが。2009/12/19

ほちょこ

17
イイ女なのかダメ女なのか。強い女なのか弱い女なのか。主人公のはっきりしない姿がこの物語に深みをつけた。女ってこわい。自分も同性かと思うと、背筋が寒くなる。ギリアン・フリン、この先が楽しみ。2015/12/21

琴華

9
読メで知った初読み作家さんです。主人公のカミルに馴染めず、少し難儀しました。少女たちが歯を抜かれた姿で殺されるという事件を追いつつ、本筋は母娘の関係なのかなという印象。読んでいて決して楽しいという内容ではなかたったのですが、なぜか途中で投げ出すという事もできませんでした。アマの印象も最初から最後までコロコロと変わり、結末もどう受け止めていいのかわから分からない。でも癖になりそうな作家さんでした。『冥闇』も読んでみようと思います。2016/01/03

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