内容説明
死体の両肩には、抉り出された肺が置かれていた。鷲の翼を模して―ハンブルクで酸鼻きわまる娼婦の他殺体が発見され、“シュフェンの息子”なる犯人から、刑事ファーベル宛に挑戦状が届く。殺人鬼の正体を追ううちに捜査線上に浮かぶ、トルコ系マフィア、宗教儀式を信奉する男、強姦した女の顔にヴァイキング文字を施す謎の集団。ファーベルは女性刑事を囮に使い、事件解明に挑むが…悪魔的スケールのサスペンス巨篇。
著者等紹介
ラッセル,クレイグ[ラッセル,クレイグ][Russell,Craig]
1956年、スコットランドのファイフ生まれ。警察官、コピーライター、クリエイティヴ・ディレクターなどの職を経て、『血まみれの鷲』で作家デビュー。現在フルタイムの作家として活躍
北野寿美枝[キタノスミエ]
神戸市外国語大学英米学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Steppenwolf
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Hamburgを舞台にした警察小説であった。ウクライナ人サイコパスとの戦いが描かれているが底にはハンブルクの闇世界を支配する構図が描かれている上バイキングなどの古代神への信仰も絡められている。殺人の動機がこの信仰と絡められるあたりから俄然面白くなった。残念なのは主犯を取り逃がしたことである。これはこのシリーズを続けるためなのであろうか。或いは謎のまま,残すつもりなのか。実際ウクライナ人特殊部隊大佐は名前だけの登場で最後にチョロッと出てくるだけであった。それが同一人物である保証もない。 2009/02/23
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警察小説。ドイツの土地や歴史に関する薀蓄の多さと展開の急さでかなり損をしてる。シリーズとしては面白くなりそうだが続刊は出てないのね。2009/02/27