内容説明
楽しいはずの新婚旅行がだいなしだった。新妻のジュリーとイギリス南西部の風光明媚な地を訪れたギデオン・オリヴァー教授は、またもや事件に巻き込まれてしまった。見学先の博物館から貴重な先史人の骨が盗まれ、続いて旧友が発掘中の遺跡で殺人事件が起きたのだ。ギデオンは調査を進めるが、やがて死の危機に…骨を手がかりに事件を解決するアメリカの名高きスケルトン探偵が、伝統の国イギリスで複雑な謎に挑む会心作。
著者等紹介
エルキンズ,アーロン[エルキンズ,アーロン][Elkins,Aaron]
1935年ニューヨーク生まれ。ハンター・カレッジで人類学の学士号を、アリゾナ大学で同修士号を取得。現代アメリカを代表する本格ミステリ作家。骨を手がかりに謎を解くスケルトン探偵ギデオン・オリヴァー教授が活躍するシリーズの第4作『古い骨』(1987)でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した。ほかに美術館学芸員クリス・ノーグレン・シリーズなどの作品を発表している
青木久惠[アオキヒサエ]
1966年早稲田大学文学部英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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セウテス
50
スケルトン探偵シリーズ第三弾。今回は新婚旅行で新妻のジュリーと、イギリス南西部ドーチェットが舞台です。いつも通り、物語の始まりを告げる第一章が巧い。旅行のついでに考古学博物館を訪ずれたギデオンだったが、発掘された三万年前の頭骨は盗まれていた。さらに旧友が発掘をしている遺跡で知り合った学生が、海から死体となって上がる。こうして依頼を受け、新婚旅行中なのに遺体の白骨を調べる事に。三万年前の骨と発掘現場の骨、学生の遺体の骨と骨から謎の繋がりを紐解いて行く。謎解きは二転三転し楽しめるが、終盤に不満が残り残念です。2015/02/24
kagetrasama-aoi(葵・橘)
43
「スケルトン探偵シリーズ」第二作目。今回の舞台はイギリスの田舎町(ドーセット)です。ギデオンとジュリー、新婚旅行に来ました!旧友の発掘現場に激励に訪れて殺人事件に巻き込まれます。人類学者としての知識で死体の身元の確認、スケルトン探偵の面目躍如です。田舎町を散歩する描写が美しく、行ってみたい熱にとらわれます(*^^*)。ギデオンの恩師のゴールドスタイン氏も登場します。なんとも魅力的なおじいちゃんです!パブで食事するシーン、キドニー・パイに鯖の燻製、美味しいのかなぁ?あと、アフタヌーンセットは外せません。2023/09/20
absinthe
22
ジブラルタルの話と被るところも多いが、これも遺跡発掘と殺人事件を絡めた一品。何作も読んでいるとまたかと思うパターンでもあるが。発掘現場の様子がリアルに描写されて興味深い。
cgatocairb
6
イギリス、チャーマス。学者の名声。師匠が出ることで、主人公の知識をひけらかさずにはいられない性格が押さえられている。しかし、出だしからの展開で、トリックというか話のキーポイントに気付かないものか?2016/06/09
ニミッツクラス
5
スケルトン探偵の2作目(原作発刊順)。主人公たちの新婚旅行で舞台は英国。丘陵の遺跡発掘現場も○○に肝を冷やした野原も目に浮かぶ様である。初作から本作までの間にお約束のパターンを構築していたのだろうね。旅行、食事、骨(又は死体)、友人、司法関係者、夫婦の絆、自身への襲撃、意外な犯人等々。このシリーズにはとてつもない身内ネタのがあるけど、本書も私見ではかなり安直で、内容が浅いと言うか展開がノロいと言うか・・充分に面白いですよ、でも著者の力量からすると今回のは★3つ。★★★☆☆☆2011/07/31
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- 和書
- 奸婦にあらず 角川文庫