内容説明
トロット軍曹は不正をした同僚マレイを取り逃がしてしまった。わざと逃がしたと見られた彼は隊内で嫌がらせを受ける。中でも悪どいやり口の後輩に怒りが爆発し、はずみで殺してしまう。規律の厳しい軍隊で孤立無援、そのうえ殺人まで犯したトロットが汚名を雪ぐには、マレイを捜し出して無実を証明するしかない。だが、前途には恐るべき謀略が待っていた。「ヨットクラブ」の著者の不気味なサスペンス溢れるデビュー作。
著者等紹介
イーリイ,デイヴィッド[イーリイ,デイヴィッド][Ely,David]
1927年シカゴ生まれ。本名デイヴィッド・イーライ・リリエンソール・ジュニア。ノースカロライナ大学、ハーヴァード大学、オックスフォード大学に学ぶ。卒業後、新聞記者として働くかたわら小説を書き始め、「ヨットクラブ」(1968)でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短篇賞を受賞した。“奇妙な味”といわれる異色作品の名手として知られる
大庭忠男[オオバタダオ]
1916年生、1941年日本大学高師部英語科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。