内容説明
独身白人女性、同居人求む―欲望渦巻く街ニューヨークで働く女アリは、新聞に広告を出した。それに応じてアパートにやってきたのは、控え目で気の弱い女ヒドラだった。同居生活は楽しいものになると思ったアリだったが、それは誤りだった。ヒドラがアリとそっくりの服やアクセサリーを身につけるようになり、アリの知らないところで暗躍しはじめたのだ。そしてついに…。日常に潜む狂気を描き出すサイコ・サスペンス。
著者等紹介
ラッツ,ジョン[ラッツ,ジョン][Lutz,John]
1939年テキサス州ダラス生まれ。私立探偵アロー・ナジャー・シリーズや私立探偵フレッド・カーヴァー・シリーズを発表する一方、『同居人求む』や『火炙り』といったサスペンス作品を執筆。その他、ビル・プロンジーニとの合作『The Eye』なども発表している
延原泰子[ノブハラヤスコ]
大阪大学大学院英文学修士課程修了、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みっぴー
43
サイコサスペンス。悪女ものです。マンハッタンに住むフリーのプログラマー、アリスンという女性が家賃節約のため、同居人を募集します。同居人となったヒルダが、アリスンのドレスや靴を身に付けるようになり、アリスンを精神的に追い詰めていきます。ラストが少しあっけなかった。もっとヒルダに攻撃してほしかった。特に精神的に。ラストでカタルシスを得られるかどうかが、悪女ものの評価を左右すると思うので。読者はみんな、悪女がどんな報いを受けるのか期待して読んでいるのです。2019/07/17
つらら@道東民
19
『100冊の徹夜本』から。タイトルからもっとえげつないサイコ物にするのかと思ったら、真っ当なミステリーでした。ヒロインも意外な方向にガッツを見せてくれてオリジナリティがある。おしいのはヒロインのモテっぷり。何故ダメ男ばかりにこんなに好かれるのか、最後まで疑問でした。2013/12/30
♪mi★ki♪
12
高校時代の友人が、ほぼ私のキャラをパクり成りすましに近い行動をライブハウスでしていたことが発覚した私にとっては笑えない1冊。奴はライブで当の本人である私と鉢合わせ逃亡したので、サイコ女に開き直られたこの主人公の方が怖い思いしてるな。
りず
9
映画の『ルームメイト』は観たことないのだけど、この原作めっちゃ面白かった!!!同居人のジワジワと明らかになるサイコ感の描写が最高でした。自分の人生そのものが、普段の生活から侵食されていく様がリアルで何度もゾッとした。表現できない怖さだわ…。2021/07/17
オシャレ泥棒
3
図書館 三津田信三「ルームシェアの怪」で触れられていて興味を持ったが、氏が仰るような驚きは残念ながら分からなかった…。今ではあまり意外な展開ではない気がする。2017/10/10