内容説明
一流の経営コンサルタントだった私は、突如解雇され失業者へと転落した。が、人生は苦もあれば楽もある。突然好機は訪れた。ある企業がリストラされた優秀な人材の就職先を斡旋してくれるというのだ。私たちは孤島に集められ、すぐに奇妙な就職試験を受けることになった。陰惨な結末が待つとも知らず…。紳士淑女を野獣へ変える血の再就職サバイバルへようこそ。フランス推理小説大賞に輝く、苦みの効いたサスペンス。
著者等紹介
クレスピ,ミシェル[クレスピ,ミシェル][Crespy,Michel]
1946年生まれ。モンペリエ大学で社会学を教えるかたわら、小説を執筆。2000年に発表した『首切り』が、優れた新人作家に贈られるフランス推理小説大賞に輝く
山中芳美[ヤマナカヨシミ]
1969年生、早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒、フランス文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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けいちゃっぷ
9
フランス推理小説大賞受賞作ということで読んでみたのだが、いきなり逃げ惑うような場面に「?」。 少し前に突然解雇された主人公だが、リストラされた優秀な人材を一流企業へ斡旋する会社に拾われる。 個別面接を経て最後は孤島での三班にわかれての経済ゲーム。 ここで勝者となり晴れてビジネスマンとして再起するはずだったのだが、次第に精神的にもゲームの勝負にも追い詰められてゆく・・・。 エリートが挫折しようがどうでもいいんだが、話が長すぎた。 450ページ 2016/07/14
ウシ
1
さいどく。最後の展開は安っぽいなあと思いつつ、でも主人公はバカだけど偉かったんじゃねえのと思ってしまうんよ。蛍は死んでしまうんよ。くそったれ。2009/04/28
一柳すず子
0
面白かったです。突然解雇されて焦っている元高給取りの失業者たちの、より有利な条件で再就職するための戦いを、机上のみでなく実践で行わせるセミナーでのゲリラ戦。語り手のジェロームに感情移入したので、無事に晴れて社会に復帰できることを祈っているけど、この終わりではなあ。2014/01/02
アレ
0
これぞ就活地獄や!2011/01/14
popup_snow
0
フランス推理小説大賞受賞作。潰しのきかない年齢で解雇され人生崖っぷちの人々が受かれば明るい未来が約束されている就職試験に挑む。グループ対抗模擬プロジェクトが修羅場に。同グループのメンバーも信用できず、ライバルを蹴落とすためなら汚い手段も厭わない面々の裏をかき、先手先手を打たなければ即失格、行き詰る心理戦のストレスが極限に達した時のラストにびびった。2009/09/01