内容説明
果樹園の農夫カーロスが、散弾銃で隣人の頭部を撃ちぬいた。善良な彼が、このような凶行にはしった動機はまったく見当たらない。弁護士見習いのステラとその恋人スチュアートは、彼の保釈を勝ち取るべく調査を開始するが、町の人間は警察官でさえも事件については口をつぐむ。やがて、この惨劇の背後に隠された秘密が明らかに…豊饒な大地ニュージーランドの知られざる暗部を抉り出す、新進女性作家の迫力のサスペンス。
著者等紹介
グリムショー，シャーロット［Ｇｒｉｍｓｈａｗ，Ｃｈａｒｌｏｔｔｅ］
ニュージーランドのオークランド出身。法律事務所に勤めた後、作家に転向。１９９９年に発表した『挑発』が、英国推理作家協会賞の最優秀処女長篇賞にあたるジョン・クリーシイ賞にノミネートされ、高く評価された。同賞の選考委員だったヴァル・マクダーミドからは「ニュージーランドの都会と田舎の描写が見事に対比されている」との賛辞を得た。２０００年には第２作『Ｇｕｉｌｔ』を上梓した
猪俣美江子［イノマタミエコ］
慶応義塾大学文学部卒。英米文学翻訳家。訳書に『ナイス・レディ』サックス、『触（タッチ）手』ウィルスン、『フェアリー・テール』フィースト、『目は嘘をつく』ヒッチコック（以上早川書房刊）他多数
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