内容説明
一九四四年、イギリス情報部の諜報員アンは密命を帯び、中立地帯であるリスボンに赴いた。同じころ、ドイツの特別諜報員フォスは敵対する共産主義者を追ってリスボンに向かう。各々使命を帯びて暗躍する二人。が、まもなく彼らは偶然出会い、そして敵同士の危険な恋に落ちてしまう。逢瀬を重ねるふたりだが、やがてアンがスパイであると親ドイツ派の実業家が気づきはじめた…英国推理作家協会賞受賞作家による注目作。
著者等紹介
ウィルスン，ロバート［ウィルスン，ロバート］［Ｗｉｌｓｏｎ，Ｒｏｂｅｒｔ］
１９５７年生まれ。オックスフォード大学卒業後、アフリカで海運、広告、貿易等の仕事に携わるかたわら、アジア、アフリカ、アメリカ各地を旅してまわった。１９９４年にそれまでの経験をもとにガイドブックを著す。その後、定期的に小説を発表し、五作目となる『リスボンの小さな死』で英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞を受賞した
田村義進［タムラヨシノブ］
１９５０年生、英米文学翻訳家
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