内容説明
東西の壁が崩壊したあとナチの残党が暗躍するヨーロッパ。表向きは国際経営コンサルタント、裏ではプロの銀行強盗という二重生活を営むジョルジュは、銀行を襲うべく訪れたブリュッセルの街で、ジュネーブの自宅にいるはずの愛妻が他の男と腕を組んで歩いているのを見かける。その瞬間から、彼は思いもよらぬ謎の世界に巻き込まれ、命を狙われていく…。虚実ないまぜのスピーディなストーリー展開で一気に読ませる快作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mejiro
9
犯罪者ながら情に厚い主人公とテンポのよいストーリー。ツボを押さえてて、いい意味でエンタメに徹している。ナチスが絡むわりにスケールがこぢんまりしてるのが期待と少し違ったが、アクションありサスペンスあり恋愛?ありで楽しめた。2018/09/10
ダイスケ
4
ディーン・クーンツの中期のような予測不可のジェット・コースタ―サスペンス 複雑なプロットなので若干ややこしくなるけど、グイグイ引き込まれました! 「マーチ博士の四人の息子」より大衆向けでおススメです。2012/09/16
ヘブンリー
4
次から次へとテンポよく大胆に展開するストーリー。ちょっと話がややこしかったけど、最期になってやっと納得がいきました。どれが本当かわからない筋書きで面白かったです。2012/01/18
負け猫
3
ほんとにこれオベール?と読み進め、ラストではこりゃオベールだわとなりました。確かにドタバタしつつ、なんだかんだで、主人公が助かるあたりがクーンツ的でもあり、けど、あっと言わせる力量。この作家やりおるわ。2013/03/15
背表紙裏
2
誰の言葉を信じればいいのか? 主人公は信じられるのか? 二転三転する主題に翻弄される作品。妻の不可解な行動から、知らずしらずに深みにはまって行く主人公は、まるで京極堂シリーズの関口君のよう(笑)。関口君と違うのはよく動くこと。冒険譚のようなこの物語は、翻弄するエンタメ小説としてはよくできていると思う。ただ、ミステリーとしての落ちは弱く、気づいてしまうかも…。2009/11/22
-
- 和書
- 化学実験指針 (第4版)