ハヤカワ演劇文庫
唐十郎〈1〉少女仮面/唐版 風の又三郎/少女都市からの呼び声

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151400469
  • NDC分類 912.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

岸田國士戯曲賞を受賞した代表作『少女仮面』、Bunkamuraシアターコクーンで上演(窪田正孝出演)『唐版 風の又三郎』他一篇を収録。

内容説明

かつての宝塚の大スター春日野八千代の隠れ家である地下の喫茶店にファンの少女と老婆がやってくる…岸田戯曲賞受賞「少女仮面」。精神病院から逃げてきた青年と宇都宮から流れてきたホステスが東京の下町で出会う―宮沢賢治、ギリシャ神話、シェイクスピアを独自にかけあわせた「唐版風の又三郎」。ガラスの身体を持つ少女を巡る幻想の世界「少女都市からの呼び声」。選りすぐりの三篇を一挙収録。

目次

少女仮面
唐版風の又三郎
少女都市からの呼び声

著者等紹介

唐十郎[カラジュウロウ]
劇作家、演出家、小説家、俳優。1940年2月11日、東京生まれ。明治大学文学部演劇学科卒業。63年、「シチュエーションの会」(翌年「状況劇場」に改名)を旗揚げ。64年に処女戯曲「24時53分『塔の下』行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている」を執筆。67年、「腰巻お仙―義理人情いろはにほへと篇」を新宿花園神社境内で上演し、紅テントの活動を開始した。69年発表の「少女仮面」で岸田國士戯曲賞受賞。88年に状況劇場を解散、劇団「唐組」を旗揚げする。93年に金守珍(新宿梁山泊)が演出した「少女都市からの叫び声」は文化庁芸術祭賞を受賞した。03年発表の「泥人魚」で紀伊國屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞を受賞。横浜国立大学教授、近畿大学、明治大学客員教授を歴任。小説家としても数多くの作品を発表しており、82年発表の「佐川君からの手紙」で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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こうすけ

25
初挑戦、唐十郎。わからなさ、という豊かさを堪能しました。とにかくセリフが美しい。なかでも少女仮面はわりとすんなり理解可能です。2023/11/11

多喜夢

6
ちょうど「少女都市からの呼び声」が上演されるので、予習を兼ねて読了。訳の分からない展開ながら、ひとつひとつのセリフが突き刺さる。カッコいい!2023/06/30

Mark.jr

3
宝塚のスターに憧れる少女と、そのスターの邂逅を描き、華やかな舞台の虚飾を暴いた「少女仮面」。宮沢賢治の「風の又三郎」を下敷きに奇人入り乱れる恋愛譚の「唐版 風の又三郎」。本書中、一番ファンタジックな触感の「少女都市の呼び声」。どれもアングラ的湿気を感じさながらも、どこかきらびやかな戯曲です。読むと、意外と作品に大きく戦争の影が落としていることと、ロマンティシズムとリリシズムに溢れていることが分かります。声に出したくなる台詞が多い、「唐版 風の又三郎」が個人的なお気に入り。 「君はだあれ?」 「読者です。」2022/02/26

法水

1
ちょうど50年前の岸田戯曲賞(当時は「新劇岸田戯曲賞」)受賞作『少女仮面』、『唐版 風の又三郎』、『少女都市からの呼び声』を収録。3作とも昨年から今年にかけて上演されたのを観ているが(本書も今をときめく窪田正孝さん主演の『唐版 風の又三郎』の際に購入したもの)、一向に古びないのは唐さんの紡ぎ出す言葉の強度によるものだろうか。3作とも古本で買い集めたけど、こうやって文庫になるのはありがたい。是非第2弾、第3弾も出して欲しい。 2020/05/20

0
解説「〈わからなさ〉を味わう刺激」なるほど……。命というか、血というか、「生きること」を漠然と感じた。2022/01/17

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