ハヤカワ演劇文庫
ソーントン・ワイルダー〈1〉わが町

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151400094
  • NDC分類 932
  • Cコード C0197

内容説明

ニューハンプシャー州の小さな町に暮らすエミリーとジョージ。ふたりは善良な両親と近隣の人々に見守られて育ち、恋に落ちて、やがて結婚の日を迎えた。しかし幸せに満ちた九年の夫婦生活の後、エミリーの身には…。人の一生を超越する時の流れのなかで、市民たちのリアルな生の断片を巧みに描きだし、ありふれた日常生活のかけがえのない価値を問う。演劇界に燦然たる足跡を残した巨匠の代表作。ピュリッツァー賞受賞。

著者等紹介

ワイルダー,ソーントン[ワイルダー,ソーントン][Wilder,Thornton]
アメリカを代表する劇作家。小説家。1897年4月17日、ウィスコンシン州生まれ。領事の父に同行し、幼少期の一時を中国で過ごしている。イェール大学を卒業後、プリンストン大学大学院でフランス文学の修士課程修了。1927年に小説『サン・ルイス・レイの橋』でピュリッツァー賞を受賞し、一躍脚光を浴びる。1928年には最初の戯曲集『水面を動かした天使』を出版し、一幕劇集『長いクリスマス・ディナー』(1931)を経て、代表作となる戯曲『わが町』(1938)『危機一髪』(1942)『結婚仲介人』(1954)を発表した。『わが町』『危機一髪』もピュリッツァー賞に輝いている。1975年12月7日没

鳴海四郎[ナルミシロウ]
1917年生、1940年東京商科大学卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こうすけ

19
ある町の家族の、子ども時代と、恋愛と結婚、そして死を短い戯曲のなかで描ききるという離れ業。面白かった。抽象的な舞台設定も効果的。2021/06/29

fseigojp

16
old sweet home town in america2017/06/01

イシザル

13
1幕2幕とよくある人情話(古き良きアメリカ?)で3幕急展開。急展開の仕方がアメリカらしい。ジャズが生まれた国らしく半端にズレていく。プルーストも落語も老舎も真似できないアメリカらしいズレが格好イイ。2021/08/18

きゅー

13
3幕の戯曲。舞台は20世紀初頭の小さな町。まだ若いエミリーとジョージの恋愛とその行く末が物語られる。そう言ってしまえばひどく昔ながらの戯曲のようだが、実は彼らは物語の牽引役ではあるが主役ではない。真の主役とは彼らを通して見えてくる人々の暮らしであり、何気ない生活の貴重さ。ソーントンは『わが町』において、ある町に起きた歴史の一片を開陳する。それは大きな歴史から見れば些細なエピソードの切れ端かもしれない。しかし、そこからは切り貼り不能な一まとまりの人生が垣間見えてくる。2017/03/27

くさてる

13
ありふれた平凡な田舎町、そこで暮らす人々の人生の一幕を描いた…という感じで読み始めたら、最後の場面で打ちのめされてしまった。なんて残酷な、恐ろしい真実。私たちは誰も、その人生の意味を理解できないまま。「聖者とか詩人とかはあるいはねーいくぶんかは」という一言は救いだろうか。しかしそれが真実であるのはたぶん間違いない。これはなんて苦しく、残酷な話なんだろう…。感動というよりは、ずっと苦い後味が残る作品でした。お芝居で見たらまた印象は変わるのかな。2015/04/10

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