内容説明
南米の富豪ルノーが滞在中のフランスで無惨に刺殺された。事件発生前にルノーからの手紙を受け取っていながら悲劇を防げなかったポアロは、プライドをかけて真相解明に挑む。一方パリ警視庁からは名刑事ジローが乗り込んできた。たがいを意識し推理の火花を散らす二人だったが、事態は意外な方向に…新訳決定版。
著者等紹介
クリスティー,アガサ[クリスティー,アガサ][Christie,Agatha]
1890年、イギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1920年に長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている
田村義進[タムラヨシノブ]
1950年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
126
『ゴルフ場』とついているものの、ゴルフと事件はあまり関係がない。「信頼できない語り手」が、ヘイスティングズであったりするので、恋愛脳すぎる妄想で読者を幻惑し、鬱陶しい事この上ない。鬱陶しさと、微笑ましさの奇跡のバランスによって、この作品は成り立っているのではないだろうか。比較的後味が悪くないしね。あくまでも比較的似ですよ?なお、『ビッグ4』に手を付けたが「ノックスの十戒」に違反しているのでは無いか思ったことであることだよ?具体的にどの条文かは言えないことであることだよ。2022/10/20
れみ
122
南米の富豪のルノーから助けを求める手紙を受け取りフランスに駆けつけたもののルノーはすでに殺されており事件の捜査に協力することになったポアロの前にパリ警視庁の名刑事ジローが登場し二人は事件の真相をめぐり火花を散らす…というお話。二人の考えていそうなことが何となく分かるのはクリスティ以降の作品を色々読んだり見たりしている現代の私たちだからかも。きっとポアロが真相にたどりつくと思いつつ二転三転する展開にちょっと心配になったりするのもまた楽しい。ポアロとともにフランスにやってきたヘイスティングスの恋の行方も見所。2017/07/30
かえで
66
名探偵ポアロシリーズ2作目。シリーズでは影が薄い方みたいですが楽しめます。語り手は前作と同じ、相棒のヘイスティングズ(今回も終始冴えない。でも…?!)。ポアロに手紙で助けを求めた富豪が殺された。その捜査にはジローというライバルの刑事が現れ、ポアロと火花を散らす。僕の予想はことごとく見事に外れ、僕もヘイスティングズと同じく冴えなかった(笑) それもあって最後までドキドキしながら読めた。様々な思惑や事実が複雑に絡み合い、一筋縄ではいかない。謎が謎を呼ぶとはこの話の事か。でも、ちゃんと万事解決。さすがポアロ。2017/01/25
財布にジャック
65
表紙がミステリーらしからぬゆる~い雰囲気なので、どんな内容なのかが心配でしたが、表紙は全く内容とは関係ないようでミステリーとしてはよく練られていました。それにしても、ヘイスティングスのこの惚れっぽさは前作に引き続き、物語を盛り上げてくれてます。それに比べると、パリ警視庁の刑事のジローはポアロにやられっぱなしで、完全にポアロの引立て役で可哀想な役回りでした。この小説が「くそったれ」という台詞から始まり「くそったれ」で終わっているところもにくい演出だとニヤッとさせていただきました。2012/08/05
Yuna Ioki☆
61
1014-217-4 ☆クリスティ祭☆こちらもなかなか面白かった(≧▽≦)犯人はラスト近くまで分からなかったけど、分かるまでの被疑者たちではなんとなくもやもやしてたので真犯人が見つかってスッキリ(≧▽≦)ヘイスティングズあまり役に立ってないよね(笑)2015/06/03