内容説明
四年前に死んだ妻の追憶のための晩餐会に出席してほしい―ある富豪から奇妙な依頼を受けたポアロが赴いた場所では、昔とまったく同じ状況が繰り返され、テーブルには依頼人の義妹の死体が…表題作を始め、ポアロもの五篇、パーカー・パインもの二篇、マープルもの一篇、幻想小説一篇を収録する珠玉の短篇集。
著者等紹介
クリスティー,アガサ[クリスティー,アガサ][Christie,Agatha]
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な臆測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている
中村妙子[ナカムラタエコ]
東京大学文学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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ビギンズ本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
77
長編の再読はまずないが、短編集の再読は苦にならない。いわば、ナイフ投げを観覧している心境か。全体的に庶民層とかけ離れた上級部属のネタ~夫婦間諍いと愛人、相続問題、宝石と香水、ドレス等々。ポアロものが多いがミスマープルやパーカーパインも登場。連ねて読み続けたら 後者は共におっとりとしたニュアンス。ベルギー人の小男にある 苦笑するほどのプライド、アクの強さが無い点、インパクトを与える臭さが無く 印象も薄い事に気づいた。味はいいけどね🎶2023/04/02
aoringo
76
ポアロやミスマープル、パーカーパインが揃い踏みでうれしい。気楽な気持ちで短編を、と思ったけど海外作品は名前を覚えるのが苦手でやはり今回も追い着けなかった・・・。登場人物表があればなあ。でも大好きなミスマープルや、ミスレモンの活躍、ミステリーではないけど「仄暗い鏡の中に」も幻想的で良かった。せっかくの短編、次からはもっと集中して読もう。2019/08/12
Kircheis
70
★★☆☆☆ クリスティにしては大してひねりがなく、ありきたりの話が並ぶ短編集。 パーカー・パイン物の「ポリェンサ海岸の事件」にマドリーンが久々に登場して相変わらずだったり、「あなたの庭はどんな庭?」でポアロの秘書ミス・レモンが活躍したりと、サブキャラの存在は楽しめた。 「二度目のゴング」は「死人の鏡」の原型だが、後者ほどの味わいはない。 個人的にはミステリーではない唯一の作品、「仄暗い鏡の中に」が1番良かったかな。2018/11/22
優希
61
クリスティの生み出した錚々たる探偵たちの短編集。それぞれ登場する探偵により物語の雰囲気が異なるので、飽きずに読めました。一冊で色々な色彩のミステリーが見られるのが良いですね。2023/08/20
涼
58
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2020/12/post-197ec7.html 「アイリス」というのは、登場人物の名前でもあります。2020/12/10