ハヤカワepi文庫
レス・ザン・ゼロ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151200236
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

大学の冬休みにロサンゼルスに帰郷した俺は、パーティに繰り出しドラッグできめる毎日だ。そんな中、親友だったジュリアンが酒とドラッグに溺れて借金を重ね、親にさえ見放されたと知る。ぼろぼろになっていく奴を放っておけず俺は金を貸し、泥沼から救い出したいと思うが…。セックス、ポルノ、売春、ドラッグ、パーティに彩られた退廃的な若者像を西海岸の乾いた空気の中に描き、世界中に旋風を巻き起こした青春小説。

著者等紹介

エリス,ブレット・イーストン[エリス,ブレットイーストン][Ellis,Bret Easton]
1964年ロサンゼルス生まれのロサンゼルス育ち。1985年、ベニントン大学在学中に本書を発表し、センセーショナルなデビューを飾る。そのリアルな描写と著者自身が時代の真っ只中にいる若者だったことで、世界中に衝撃を与えた。本書により、アメリカの一群の若者を指す“ゼロ・ジェネレーション”“ニュー・ロスト・ジェネレーション”という言葉が生まれた。その後も、次々と話題作を発表。とくに、殺人に快楽を覚えるヤッピーを描いた『アメリカン・サイコ』(1991)では、過激な描写が物議を醸すなど、常に注目を集める作家である

中江昌彦[ナカエマサヒコ]
1947年生まれ。慶応義塾大学卒。レコード・ディレクターを経て、翻訳を始める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

神太郎

17
ラブ&ピースの向こう側にあったのは、退廃であった。ニュー・ロストジェネレーションの人々を描いた作品。年代とのギャップを感じ、なかなか入り込めず。とにかく感じられるのは「無関心」である。何に対してもだ。だから彼らは自分がわからない。実感を得るためにドラッグなんかをやって「特別感」を出して「1人前の自分」を演出したいのかもしれない。タイトルも訳せば「0ではない」ともいえるし「0以下」ともいえる。一人前の大人になりきれてない中途半端な「俺たち」の物語。主人公は結局成長できたのか否か。物語もまた道半ばで終わる2016/04/17

James Hayashi

8
ストーリーも描写も全くなっていない。訳者が良くないのか、原作が良くないのかわからないがつまらない。セックスやドラッグに明け暮れる青年たちを描いているが村上龍の方が格段上。2014/10/24

glaciers courtesy

4
マーティン・スコセッシ監督作品を始めとして、現代アメリカの闇を描いた作品は色々あるけど、救いの無さで言うと、この本にとどめをさすのではないか。1980年代のLAにはこんな生活を実際に送っていたハイソな人たちがいたのだろうなと思わせる確かなリアリティがある。キムとクレイが「最近、何やっているの?」ということを互いに聞くところのやり取りが印象的だ。これ以上の感想を書いてもあまり意味のない作品と思うのだが、文庫カバーの裏表紙にある小説の内容紹介があまりにヒドイ。文章を書いた人は本当に小説をちゃんと読んだのかね?2021/08/15

ぐう

4
金があろうとなかろうと「にっちもさっちもいかなくなってる」人には「助けが必要」だよなあ…みたいなことを思いながら読んだ。借金を返せなくていいように使われてつらくて泣いてるのに高級車を売れない子。あと精神分析医のシーンを読みながらふんわり怖く思ったのは、例えば患者について書かれた本や論文を読んだ時「臨床者がどんな人間か」って文章からだけじゃわからないよな…ってこと。解説に「ニュー・ロスト・ジェネレーション」の話。私はクレイたちを「かわいそうな人」だと思うが、そう思われることを彼らはどう思うのだろうな。とか。2020/10/06

ネムル

3
アタリwギャラガwww。小道具にしても中身にしても、80年代青春小説としての古び方が半端ないな2012/11/28

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