内容説明
天才的な泥棒ドートマンダーが宝石店から盗んだ品物の中には、大きなルビーの指輪があった。それはアメリカがトルコに返却する秘宝で、宝石店の店主が奪ったものだった。不運にもドートマンダーはFBIと警察から追われる身に。しかも、仕事がしづらくなった彼の仲間たちが、捜査を終わらせるため犯人を探し始めた!『天から降ってきた泥棒』に続く爆笑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃお
24
再読キャンペーン中〈ドートマンダー〉シリーズ5作目。今回は単独での仕事を首尾よくこなしたと思ったら、盗んだ宝石はとんでもないお宝。それを知らない呑気な様子のドートマンダーが宝石と自身が狙われている事を知って右往左往する様が、真剣だけに可笑しい。いつもは疫病神扱いされているケルプがドートマンダーを助ける様も、なんだかんだ言いつつ友情が胸を熱くさせます。力自慢なだけかと思ってたタイニーがリーダーシップを働かせたり皆を守る姿を見せたりするのも良かったですし、ドートマンダーを追う警察側も個性的で楽しいかったです。2025/03/30
Panzer Leader
21
シリーズ第5弾。何の気なしに盗んではいけない指輪を盗んでしまったドートーマンダーは警察・FBI・テロリスト・悪党連合から追っ掛けまわされ、いつも頭痛の種のケルプが今回は初めて役に立ち、腕力担当だと思っていたタイニーも意外と賢いところを見せる。エキセントリックな捜査陣のキャラも絡んで今回もドタバタの大騒動で楽しめた。2016/03/10
kyoko
16
再読。月末で図書館が休みだったので自分の本棚から古いこの本を出して読んでみた。「ドートマンダーははちゃめちゃでおもしろい」という記憶しかなかったが、これほど手の込んだ作りになっていたとはドートマンダーは確かに悲運の泥棒だが、いやそうでもないかとも思えるし。国、民族、宗教、FBI、警察、ギャング等多方面への皮肉が冴えわたっている。木村仁良さんの翻訳も素晴らしい。2023/06/03
bapaksejahtera
15
ドートマンダー主演の怪作。90カラットのルビー指輪「ビザンチンの炎」はNYで最後の展示を終え翌日のトルコへの返還式典を待っていた。そこにギリシャ語を離す強盗団が現れこれを奪う。強盗団はギリシャ人経営の宝石店にブツを一旦仕舞っておいたが、店にはドートマンダーが忍び込んでおり、宝石を横取りする。宝石失踪事件は国際的大問題に。NY市警は犯罪者を一斉検束、犯罪社会は大恐慌を来し、これを横取りした強盗を恨み追う。宝石の所有権を主張する国々も、「テロリスト協同組合」もこれを追う。何とか主人公はこの窮地を脱出する次第。2021/11/26
はんみみ
7
誕生日イベントにて再読。いやー、トートマンダーと指輪は相性わるいな(笑)*木を隠すなら森の中、宝石を隠すなら宝石の中、泥棒を隠すなら…アンディと電話のやり取りなんて、現代に置き換えたらどういうことになるんだろう。SIMカード差し替えとかかしら。2015/07/13