内容説明
警察官になりたい一心で、アビーは警察学校の厳しい訓練を経て卒業にこぎつけた。だが、新人警察官に実地研修は苛酷で、性差別主義の教官に泣き、緊迫のパトロールに胃が痛んだ。ある日、彼女の同期で親友のモレリに暴行の疑いがかけられる。事件はやがてアビーをも絶体絶命の窮地に陥れ、予想外の結末へ…現役女性警察官がリアルな描写で放つデビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オイコラ
2
華々しい瞬間とか、達成感とか、そういう場面はない。先輩警官との会話から、仲間との連帯、仕事への誇りや喜びがあることは察せられるが、一方でセクハラ、嫌がらせもあるし、元恋人も癒しにはならないし、メインであるモレリのことはその結末も救いはなく重い。仲が悪いキャンプと犯人を追い捕まえて、なにかを見出すのかとおもいきや、エピソードの主はそこではないのでその件決着は語られない。でも辛い出来事のうちにもささやかながら認められること、救われる言葉がある。ミス・サディの言う通り「いいことはたまにあるスパイス」2020/12/24




