ハヤカワ文庫<br> 女刑事の死

ハヤカワ文庫
女刑事の死

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  • サイズ 文庫判/ページ数 479p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151000911
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

刑事だった妹が自動車に爆発物を仕掛けられて殺された。誰が、何のために。上院の調査監視分科委員会で顧問を務める兄のベンジャミンは、真相を探るため帰郷した。分科委員会から受けた重要な使命を遂行しつつ、彼は事件の調査を始める。やがて謎に満ちた妹の私生活が明かされるが…鮮烈なサスペンスが貫くアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

elf51@禅-NEKOMETAL

10
アメリカ探偵作家クラブ賞=エドガー受賞。名前に惑わされるが,1980年代のアメリカ推理小説は本格探偵小説は極小でハードボイルド系サスペンスがほとんど。これも三人称のハードボイルド推理。刑事の妹を殺された上院調査員がその謎を追う話。登場人物が互いに信用できず,裏をかくような関係。妹の手紙で謎は整理されるのだが,話が複雑過ぎて最後は読み返しても??な難しさ。警察,FBI,政治家,武器の売買人とアメリカの相対する関係が読みどころだろう。だが,最後は妹との関係で締められるというウェットさがいいのかもしれない。 2023/11/25

聖月

4
◎◎いい小説を読んだ後の気持ちは、実に素敵なものである。その本に出逢えた自分を誉めたい気もするし、こんな小説を書いてくれた作者に心からお礼を言いたくもなる。でも、ロストマ、もうこの世にはいないんだよねえ。1995年死去。とにかく、彼の作品に嵌まりたくとも、既に限られた作品群。でも評者はまだ2作目。まだまだ読める本があるというのが嬉しい。それだけ上手いのだ。それだけ深いのだ。ロストマは、読むべし、読むべし、べし、べし、べし!なのだ2006/09/10

ふう

2
原題は「棘のやぶ」の意味。"饅頭こわい"みたいなことかな…と思ってたらちょっと違ったしw 刑事だった妹が殺された謎が、親友の証言を取るという自分の仕事といつしか密接に絡み合ってゆく様を、様々な人々の様々なエピソードを織り込みつつしっかりと描きだす。愛する妹の不在をひたすら追いかけた兄に届いた妹の手紙が泣ける。切ないなあ。2013/11/03

ごん

2
なぜこんなマイナーなのか、ロス・トーマス。確かに派手ではないが、面白いから読んでくれ。

ヨコケイ

1
刑事をしていた妹が爆弾で何者かに殺害され、上院の職員である兄(親代わりに育てた)は故郷に帰る。分不相応な財産や男性関係など妹の知られざる面を目の当たりにした兄は、元記者の経歴を生かして犯人を調べ始める。街の通りの由来まで繙くよな悠揚迫らざる筆致は、強いて言うならPI小説風か。並行して、上院職員としての任務が随所に挟まれるが、こちらはCIA絡みで謀略物風。二つは微妙に交差し出すが…。上手く言えんが〈大人〉な雰囲気。派手ではないが、説明臭くなく滑らか。終盤はほとんどNoirのような情感があって善き。2024/12/11

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