ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ジェリコ街の女

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ジェリコ街の女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 345p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150775551
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

モース警部がジェリコ街に住む女アンに出会ったのは、あるパーティの席上だった。すっかり意気投合した二人は再会を約すが、数カ月後、彼女は自宅で首吊り自殺を遂げた。はたして本当に自殺なのか?モースにはどうしても納得がいかなかった。やがてアンの家の近所で殺人事件が起こるにおよび、モースの頭脳はめまぐるしく動き始めた。前作に続き英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞を連続受賞した傑作本格ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

68
モース警部シリーズ第5弾。モース警部があるパーティーで知り合った女性アンは、ジェリコ街に住んでいると語った。数ヶ月後、アンは自殺体で見つかる。何故なのか、本当に自殺なのか、モース警部が捜査を始めると、アンの住まいの真向かいに住む男が殺害される。今回のモースの妄想仮説は、古代ギリシャ最高の悲劇「オイディプス王」を元に、壮大な推理を繰り広げる。しかしいつもと同じく、アッサリと仮説はひっくり返ってしまう。その呆気なさは本当にイイのだが、推理出来た真相より妄想仮説の方が、実はしっくりと来るのではないかと思う。 2017/12/13

W-G

64
ずいぶん間が空いたが、デクスター2作品目。トリックもシンプルで妄想の炸裂度も控えめに感じるが、それでも面白いと感じさせる文章力。きっと作家としての表現力みたいなものに脂ののっていた時期なのだと思う。犯人にはそこそこに驚きもあり、現代では無理筋かな?と思うトリックも一昔前の英国の片田舎だと思うと何故か許せる(笑)エピローグ直前のモースとルイスのやり取りが、結末に哀愁を添えようとしたのかもしれませんが、ちょっと描写不足かと。ルイスの温かい人間性にほのぼのする一冊でした。2016/06/23

遥かなる想い

64
モース警部のアクロバット的推理をこの本でも堪能。趣味にもよるが、全然 脈絡のない推理方法は読み進めるたびにどきどきする感じ。どんでん返しの 繰り返しは推理小説の醍醐味だが、それにしても「警部が自信を持って立てた仮説が次の調査で簡単に覆ってがっかりする」あたりの展開は微笑ましい。読んでいくうちに何が正しくて何が真実かよくわからなくなっていく という独特な興奮状態に陥ることができる。 2010/05/23

NAO

61
パーティーで意気投合したアンが自殺したということがどうしても腑に落ちないモース主任警部が管轄外にも拘らず調査をしていると、アンの向かいに住む男が何者かに殺害された。二つの事件は、関係があるのか?モースは、警官には珍しい文学好きとして描かれている。豊富な知識と独特の視点で犯人を推理する。そんな彼の少し(かなり?)の私情を挟んでの捜査の展開に、いつものようなひらめきはあるのか。展開のややこしさを狙ったのだろうが、アンの周囲のたくさんの男たちも、アン自身も、今一つ現実味がないように感じた。2022/10/31

燃えつきた棒

41
物語は、モースと女との出会いのシーンで幕を開ける。 不運にも恋には間に合わなかったモースだが、裏腹に彼の推理の方は、疲れを知らず華麗に乱舞する。 なかでも、ギリシャ悲劇風の推理は僕のお気に入りだ。 2018/08/31

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