ハヤカワ・ミステリ文庫
コンチネンタル・オプの事件簿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 396p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150773052
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ハードボイルドの生みの親として知られ、数々の名作、傑作を世に送り出したハメット。その彼が、探偵社の調査員時代に関わった事件や体験をもとに書き上げたのがコンチネンタル・オプものの作品である。そのなかから本書には、初登場作の「放火罪および…」をはじめ、オプとギャングとの壮絶な闘いを描いた「血の報酬」など、選りすぐった6篇を収めた。併せてオプが登場する全作品の解題も収録した必携のアンソロジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

91
コンチネンタル・オプ シリーズ短編集、第1弾。〔再読〕コンチネンタル・オプ初登場作品「放火罪および・・」を含む6作品。オプ登場全36作品の最後の作品「死の会社」も在る贅沢な作品集。本作を読むと設定そのものはミステリの謎解きであり、描き方でハードボイルドになるのだと感じる。「血の報酬」は、150人以上もの悪党がサンフランシスコに集まり、金の奪いあい裏切りを繰り返す。ハードボイルドのスタイルや、何故アメリカで誕生したのかが伝わるだろう。過酷で無機質な表現、でもカッコ良くて時にはセンチメンタルな不器用さが良い。2019/06/24

HK

5
ハードボイルドの始祖と言われる作者のシリーズキャラクター、コンチネンタル社の名無しの探偵(オプ)が登場する短編からよりすぐった傑作選。その中でも中編連作「血の報酬」が、銀行強盗のために街に集まった悪党たちによる金の奪い合いという欲と金に満ちた筋立てで、血みどろのガンアクションと裏切りのスリルをハードボイルドらしい抑えた筆致で語る乾いたてざわりですばらしい。2019/01/26

エチゴヤ

5
有名だけど読んでなかった本を読んでみようシリーズ。オプ、もっと取っ付きにくい人だと思ってたら意外とハードボイルド寄りブルース・ウィリスみたいなよく働くおっちゃんだった。この人に名前が無いなんて、って言っても名前が無いからこそ今の今まで作品が生き残っているんだろうな。2014/08/30

ホームズ

5
わりと読みやすくって良かったと思います(笑)事件そのものはやはり古い作品ってことだしハードボイルドなので分かりやすい展開でした(笑)『血の報酬』では主人公以外の探偵たちが登場して捜査にあたっていたので若干混乱してしまった感じはありました。他にもシリーズの短編はあるみたいだから読んでみたいな~(笑)2009/12/16

ra0_0in

3
収録された作品の中ではやはり「銀色の目の女」と「血の報酬」かな。前者は『マルタの鷹』の習作的短編。読者はオプを倫理的な中心として頼りたいのだけれど、そのオプ自身がファム・ファタールの魅力に抗い、恐れ、動揺してゆくために、読み進めるうちに異様な緊張感が高まってゆく。その過程は、普通の探偵小説がハードボイド(もしくはノワール)へと変貌していく様としても読める。「血の報酬」は荒唐無稽とも言える壮大な設定なんだけれど、裏切りの主題など、やはり読み手の心にズシンとくる名作。読後すぐに、『血の収穫』が読みたくなった。2012/11/11

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