内容説明
周囲は暗闇。荒れはてた道を運ばれていく。心の中には熱くどろどろした恐怖。でもわたしのじゃない、殺された彼女の恐怖を感じているのだ。若き霊能者テレサが幻影で見た場所で、大地にはりつけにされた死体が発見された。それが事件の発端だった。その日からテレサは死を告げる執拗な幻影に悩まされる。やがて、タロットカードの図柄に合わせたかのような奇怪な死体が次々に発見され、テレサ自身にも殺人鬼の魔手が迫る。女流詩人が豊かな感性で紡ぐ出す傑作サスペンス。アメリカ探偵作家クラブ最優秀ペイパーバック賞ノミネートの力作。
感想・レビュー
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アカツキ
12
超能力者のテレサは古くからの知り合いを通じて失踪した娘のリーディングを頼まれ、殺人を霊視したヒロインは依頼人の知り合いである警部補と共に現場へ向かい、遺体を見つける。その後もテレサは殺人のヴィジョンに付きまとわれて精神のバランスを崩すなか、次の被害者の幻視を…。テレサさえ本当に信用していいのかわからない疑心暗鬼とスリルに満ちた、最後まで先の読めない話で面白かった。テレサに恋する男性陣がDV元夫、テレサを餌に犯人を捕まえようとする警部補、身分を偽って近づく記者とNGな男ばかりで苦笑。2020/08/10
ワイルドストロベリー
0
超能力者の話は好き。この力を持った人がいたとしても不思議ではないと思う。2013/08/04