ハヤカワ・ミステリ文庫<br> アリバイのA

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ハヤカワ・ミステリ文庫
アリバイのA

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  • サイズ 文庫判/ページ数 415p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150763510
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

わたしのオフィスを訪ねてきたのは、8年間の刑務所暮らしを終えたばかりの女だった。彼女ニッキは有能な弁護士である夫を毒殺した科で有罪を宣告されたのだが、わが身の潔白をなんとしても証明したいというのだ。興味をおぼえ、いま一度当時の事件の洗い直しを始めたわたしは、そこで意外な事実に気づいた。事件に関連のある事務所で働いていた若い女性会計士が同時期に同じ毒薬を飲んで死亡していたのだ―年齢32歳、離婚歴2回、南カリフォルニアのサンタ・テレサに事務所をかまえる女探偵キンジー・ミルホーン登場!新シリーズ第1弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bookkeeper

40
★★★☆☆ 再読。女性探偵キンジー・ミルホーンシリーズ。殺人罪により服役、出所した女性からの依頼で8年前の毒殺事件を追う。 警察や調査対象の人物達といたずらに敵対せず、時には感情移入してしまうが、調査は真面目・堅実。時に頑なになったりもするが、総じて温厚…。うん、「普通」です。主人公が性格そのままに男性の探偵だったとしたら、実に地味で存在感の無いシリーズな気がします。 初期の非情で乾いた文体や、アルコール中毒・自堕落・お調子者など個性派揃いのクセの強いハードボイルドに疲れたら、一服の清涼剤に。2019/09/04

セウテス

16
先に読んだサラ・パレツキーのヴィッキィと、並んで賞されるスー・グラフトンのキンジー・ミルホーンの初作品です。ヴィッキィが攻撃的でストイックなのに対して、キンジーは男達に対抗意識が在るわけでもなく、肩肘も張らず、議論を好むわけでもありません。ただひたすらにシンプルな生き方を好み、人間的な優しさを忘れず、根気よく真実を追いかけます。ハードボイルドの中では、キンジーのシリーズは、本格ミステリーファンの皆さんにも、読みやすい作品です。2014/05/02

gollum

14
フィリップ・マーロウにはまって、〝ハードボイルドが(もっと)読みたい!”という生徒のために、本棚の奥で焼けていたものを何十年ぶりかで再読。情景描写をストーリーのテンポに合わせて読めず、時間がかかってしまった。脳内上映力が落ちてるなあ、歳かな? キンジーといえば、次の『B is for Burglar』だから、次のも読んでみよう。作中で描写されたモンテベロの街並みが、カウンターをいつも不法占拠している中学図書委員長がこの前の海外研修旅行で訪れた学校があるところなのに気がつく。2013/12/08

bapaksejahtera

13
著者の第1作。アルファベットシリーズはこの後も続くようだから暫くは読もう。主人公は31歳の女性探偵で、ランニングはするが射撃や格闘の技に訴える事はない。夫殺しで服役し終えた女性が無実を訴え真犯人解明を依頼してくる。早速女出入りの多かった夫の周辺から調査を始める。これ迄女性探偵を数人読んだがこの主人公は取り分け、女性同士らしい会話のやり取りから情報を収集する手法が目立つ。男の読者には煩わしいが、今の処は成程と思いつつ読み進める。寧ろこうした小説にありがちだが、見え見えの犯人が早くから登場、読後軽く失望した。2023/05/27

shinn

12
V.I.と同時期に売れていたもう一人の女探偵シリーズなのだが、こちらは一作も読んでなかった。殺伐としたウィンディ・シティと違って高級住宅街も点在するウエストコースト、サンタ・テレサが舞台(本当はサンタ・バーバラ。サンタ・テレサはメキシコ国境の町で海はないのになあと地図を見て思ってた)キンジー・ミルボーン32歳バツ2。女一人で生きていくのは同じ。V.I.ほど喧嘩っ早くはないが、頑固。足を使って丁寧に人に会いに行き、事実を突きとめていく。V.I.がマーロウならキンジーはアーチャーという感じだ。また読もう。2023/02/28

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