内容説明
30を過ぎた外野手ハーヴェイは突如レット・ソックスをおはらい箱になり、新設チーム、ジューエルズの支配下選手となった。その上、このうすのろチームの成績にさらにダメージを与えるかのような事件が持ち上がった。よりにもよって試合前のロッカー・ルームで、3000ドルの大金とともにリリーフ・エースの他殺体が見つかったのだ。事件に首を突っ込んでいくハーヴェイは、何者かに脅迫を受ける―今度はおまえの番だ!発表と同時に全米各紙誌が驚き絶賛した大型新人の本格スポーツ・ミステリ。アメリカ探偵作家クラブ最優秀処女長篇賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円盤人
7
弱小球団ジューエルズで、リリーフ投手が撲殺される事件が起こる。彼の親友だったセンターのハーヴェイは犯人探しに奔走するが……。ペナントレースを日々こなしながら展開するので、事件が派手に広がることはないが、驚愕の真相よりはむしろ、ネオ・ハードボイルドの影響を受けたと思しき気の利いた筆致を楽しむべき小説であろう。確かに新人と思えぬ筆のこなれ方で、90年代までのガイド本で頻繁に名前が挙がるのもうなずける。約350頁という分量もそれにふさわしい。個人的には長大なものより、これくらいのまとまった佳品の方が好きだなあ。2019/08/17
けいちゃっぷ
5
たいてい野球小説ではピッチャーが主人公というイメージがありましたが、センターが主人公とはね。最初を乗り切れば、あとは面白く読めました。やはり過剰な描写がなくて、これくらいの長さの本は読みやすい。350ページ2010/11/22
go
4
なかなか面白かった。佳作、いや傑作かもしれん。主人公が野球選手でチーム内で殺人が起こるという設定は他に読んだことがない2021/10/28
きりん
3
う〜む。野球好きだし、いい題材のように思うけど、どうもそんなに楽しめなかった。 野球好きの、データ好きのお兄さんがいい味だった。2022/10/09
psdstar
2
いまだったらネットとかで冗談半分で犯人はあいつじゃないかとあてられてそう。派手な展開はほとんどなく、野球選手が主人公といってもひたすら地味な展開が続く。弱小チームのファンなのでちょっぴり身につまされる話だった。2012/05/12