内容説明
1930年4月1日、インドのボーポール藩王国大王の宮殿には、12名の客人が参集し、大王の響宴に浴していた。エイプリル・フールの悪戯に興じる大王に、人々は各々の感懐を抱くが…翌朝、大王を先頭に狩りに出た一行を悲劇が襲った。大王が最新型のパーディ銃の引き金を引いた瞬間、銃が暴発したのだ!銃身には何者かの手によって、前日献上されたばかりの珍稀な樹皮が詰められてした―かくて大王は非業の死をとげ、近隣の町から呼ばれたハワード警視が捜査にあたるが…英国推理作家協会賞ゴールド・タガー受賞に輝く本格推理巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
71
インド独立前の1930年、ボーポール藩王国のマハーラージャ藩王が狩猟中猟銃の暴発により死去し、他殺と見た英国副総領事の要請で地元のハワード警視が捜査をして犯人をつきとめる話。著者のインドに関わる情報がたっぷり詰め込まれた異国情緒豊かな事件環境であった。とはいえハワード警視の捜査の状況が詳細(冗長?)に語られて物語の進行がゆるく、犯人も常識の範囲内であり、わざわざ長編にする必要のない内容に思えた。インド愛好家向けの作品かも。推理100。2023/01/04
hit4papa
61
英の植民地であった1930年のインドを舞台としたミステリ。藩王国のマハーラージャ(大王)が、彼が招いたゲストたちの前で、猟銃の暴発により殺害されます。傍若無人の人柄に、息子、その恋人、宰相、投資家など、動機を持つものは五人。捜査の任にあたるのはインドから一度も出たことがない英国人の警視です。この警視が関係者への尋問を繰り返しながら事件解決に導くのですが、その過程は退屈です。尋問の答えからは、真犯人は誰であっても良いように思えます。本作品は事件そのものより、当時の歴史的背景や彼の国の習俗に面白味があります。2023/01/17
Jimmy
3
1930年のインドのある藩主王国を舞台にした不思議な作品。森博嗣が指摘する様に、あまりもの異世界で、まるでSFのよう。その異国情緒を書き込む為にあまりにも長過ぎです。ホント、ワンアイディアで、しかもそんな大した事の無いトリックなのですが、とにかく長過ぎ。2009/01/12
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