内容説明
ニクソン元大統領のゴム・マスクをかぶった学生の射殺死体がコネティカットのハイウェイ脇で見つかった。50万ドルの生命保険がかけられ、父親はニューヨークの有名なナイトクラブの経営者。この事件にはマフィアがからんでいるかもしれない。トレースはニューヨークが嫌いだった。だから、初めは依頼を断わったが、ある事情から、チコとともに一路ニューヨークへ。そこでは、被害者とその父親の周囲に黒いうわさが流れていたのだが…。軽口、ジョークを機関銃のごとく飛ばしゴム・マスクの意外な謎に迫るわれらがトレースのスピーディな活躍。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J・P・フリーマン
8
ニューヨークをくそみそにこき下ろして面白かった。会話主体の軽いノリはハマる人はハマる。終盤近くになって殺人の前に実はこんな事件があったというのが明かされるけど、このネタはだいたいの人はわかると思います。わかることをダラダラ引き延ばすのはしらける元なので、この構成は間違ってはいないかと思います。2020/05/09
ドウ
7
好きだけどなかなか古本屋でも見かけないシリーズの第3作。ニクソンのお面を被った状態で殺された大学生の死の謎を解き明かすのが粗筋だが、そのストーリーの幹は膨大かつナンセンスなギャグで覆われ、時折「何の話なんだっけこれ?」となってしまう。今作トレーシーはダイエットと禁酒禁煙に挑戦しているが、全く本気で取り組んでいないのが見え見えなことにも、チコや父親との冗談とも本気とも取り難い会話も、意外とハードボイルドなところも、全て笑いに昇華されてしまう。相変わらず傍論が面白いミステリです。2019/08/06
ダイナマイトダディ❨DD❩
1
再読。軽いノリ、軽い謎。深く考えずに読める点、軽いトークで楽しめる点、悪役がとっちめられてそれなりにスッキリする点、そんなところで楽しめる。ザ・ペイパーバッグといったところか。2018/02/09
ぺぱごじら
0
品の悪いジョークをマシンガン的にお見舞いされたい日があれば、まさにこのシリーズを読めばいい、というシリーズ3作目。とはいえ、結構ラブコメ要素も強い。
-
- 電子書籍
- ハズレポーションが醤油だったので料理す…