内容説明
車椅子の老富豪は、そこだけが生命の火を燃やしているような両眼を、ひたとスペンサーにすえた。妻子を殺したテロリストどもを捕えてほしい。標的は9人、報酬は1人につき2500ドル、ただし生死は問わない…。老人の怒りを見たスペンサーは、敢えて賞金稼ぎを引き受ける。ロンドンへ飛んだ彼に、テロリストたちの反撃がはじまった。再三の死闘に傷ついたスペンサーは、ついにボストンへ連絡をいれる。「ホークをよこしてくれ」ヨーロッパ各地を転戦する2人は、組織のリーダーに迫るが。―雄大なスケールで放つ、シリーズ屈指のアクション篇!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
56
スペンサーシリーズ第5作。テロリストに妻子を殺された大富豪が、スペンサーに復讐を依頼する。ホークに助っ人を依頼し、ロンドン〜コペンハーゲン〜アムステルダム〜モントリオール(オリンピック会場)と、スペンサー達はテロリストを追いつめる。クライマックスでの300ポンド、6フィート7インチという巨漢のテロリスト、ザカリと、スペンサー、ホークの素手での対決は圧巻。2度目の登場のホークの人となりもわかる今作は、全シリーズの中でも結構上位に入る好きな作品です。引き続き第6作再読へ。 2021/07/09
背番号10@せばてん。
24
1988年3月6日読了。スペンサーシリーズ第5弾。ロバート・B・パーカー、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2025年5月8日入力)1988/03/06
田中
24
スペンサーとホークのすっとぼけた会話がしゃれている。今作で二人の繋がりの深さを知った。こんな裏稼業の同業者は沢山いる。けど、真の「プロ」は皆無だ。だから互いに認め合う盟友になったのだろう。危険であるけれど信頼できる関係でもある。スペンサー&ホーク対ザカリとの血みどろの格闘は凄かった。まるで化け物のような強躰があるザカリ。パンチの効き目も薄かったなぁ。僕の想像だけれど、スペンサーが留守の間にホークはキャザリンとできちゃったのだろう。そんな二人の挙動を見抜くスペンサーの視点につい頬がゆるみます。2018/01/28
kochi
19
ロンドンで妻子を爆殺された富豪からの依頼でテロリストグループの調査を請け負ったスペンサーは、ロンドンへ。復讐から始まったスペンサーの追跡は、さらに大きな事件につながっていく。ロンドン他の名所は登場するし、更には相棒のホークも加わって、今回はハードでスリリングなシーンが続出。銃の撃ち合いになるは、関節は外れるは、スペンサーも負傷するし、相棒のホークは殺人を何とも思っていないようである。39冊のシリーズ5作目にして世界を股にかける活躍して大丈夫か!f^_^;2015/01/18
智哉
18
ヨーロッパへ観光旅行をしがてら、賞金稼ぎにきたのか。朝から晩まで酒を飲み続け、頭の中の半分はスーザンのことを考えている。オリンピック会場でテロ組織との対決はやや緊迫感に欠けた。ホークの手助けがなければどうなっていたことか。2023/05/13