内容説明
現代のミステリ界は“女性ミステリの新時代”ともてはやされるほど多くの女性作家たちが活躍している。それでもなお、小説や映画にいちばん多く登場する女性のタイプは、娼婦や残忍な殺人事件の被害者というのが現実でもあるのだ。本書にはそんな間違った認識と闘い、“自分の芸術を愛する”女性作家26人の短篇を収録してある。『ウーマンズ・アイ』に続き人気作家パレツキーが編纂したオリジナル・アンソロジー第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かわけい
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こんな短編集の楽しみは初めての作家に出会うことである。読んだことのある作家は一人だけだった。クイズのような推理物は苦手である。短編推理小説も主人公との共感を感じる時間が短すぎるので苦手である。一人の探偵がコツコツと努力を重ねて、時に命の危険にさらされながらもついに真犯人の逮捕に至る。帰り道でぶつぶつと文句を言いながら信頼する友人と下町のあまりきれいでないバーでビールを飲んでウイスキーをあおる。家賃の心配をしながら「まー何とかなるさ」とつぶやきながら帰る。そんな探偵が格好がいいと思う。2016/08/30