ハヤカワ・ミステリ文庫 絞首台までご一緒に

ラヴゼイ，ピーター【著】〈Ｌｏｖｅｓｅｙ，Ｐｅｔｅｒ〉/三好 一美【訳】

早川書房（2004/10発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 335p／高さ 16cm
• 商品コード 9784150747213
• NDC分類 933
• Cコード C0197

内容説明

１９世紀末ロンドン。テムズ河で水遊びをしていた女学生ハリエットはボートに乗った三人の男と犬を目撃した。翌日、テムズ河で他殺死体があがる。ハリエットが見た三人に容疑がかかり、彼女はクリッブ部長刑事に協力を頼まれた。三人は最近発売されて話題の小説『ボートの三人男』の内容に沿って移動しているらしく、彼女たちも本を読んで追いかけることになったのだが…女学生と刑事の珍道中の行方は。

著者等紹介

三好一美［ミヨシカズミ］
専修大学英米文学科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[セウテス]

クリッブ巡査部長シリーズ第７弾。表紙を見ておおっこれはガーディアン必読1000冊「ボートの三人男」ではないか。本ネタ作品を読んでいなくても充分楽しめるが、本ネタを読んでからなら尚更、本作の練り込まれた設定、格調高い凝った表現に感激するだろう。夜中全裸のハリエット嬢がテムズ川で水浴をしていると、ボートに乗った三人の男と犬に遭遇する。後にその時間殺人があった事が解るのだが、折しも英国は本ネタ作品が爆発的人気の最中。殺人事件を追ってクリッブ達がボートに乗ると、本ネタに沿った様な同じ展開で次々と証拠が発見される。

2019/11/17

[Ayah Book]

「ボートの三人男」をベースに書かれたドタバタユーモアミステリ。ラヴゼイさんの軽いミステリは本当に面白いですね。あとがきでシリーズ物と知って驚きました。お転婆なのか慎み深いのかよくわからないヒロインは可愛いし、イケメン巡査との恋のやり取りが面白い。犯人も意外で推理小説としても良いです。

2021/12/08

[Ｊ・Ｐ・フリーマン]

ジェローム・K・ジェロームの『ボートの三人男』の内容に沿って旅行している男たちは殺人者なのか？　目撃者のハリエットはクリッブ刑事たちと一緒に容疑者を追うことに。本作を読む直前に『ボートの三人男』を読んでたから、物語をより楽しめた気がします。

2020/07/18

[bapaksejahtera]

19世紀末ユーモア小説「ボートの3人男」をモチーフにしたラヴゼイによるクリップ刑事物。ビクトリア朝の風俗を採り上げつつこれに絡んだ犯罪を描く一連の小説であるが、今回は一段と軽いトーンとなっている。小説を模したテームズ川のボート旅が流行する中で殺人事件が連続する。この過程で女子師範学校の寮を抜け出して羽根を伸ばす少女が犯人を目撃。捜査に協力する。旧世紀の女子教育モラルを纏う寮監や女生徒達がこれまでのシリーズにない種類のユーモアを醸し出す。全体の雰囲気としては良いのだが、犯行や動機手段等推理小説としては弱い。

2021/04/18

[ソラ]

内容（「BOOK」データベースより） 19世紀末ロンドン。テムズ河で水遊びをしていた女学生ハリエットはボートに乗った三人の男と犬を目撃した。翌日、テムズ河で他殺死体があがる。ハリエットが見た三人に容疑がかかり、彼女はクリッブ部長刑事に協力を頼まれた。三人は最近発売されて話題の小説『ボートの三人男』の内容に沿って移動しているらしく、彼女たちも本を読んで追いかけることになったのだが…女学生と刑事の珍道中の行方は。

2009/03/07