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ハヤカワ・ミステリ文庫
猟犬クラブ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 597p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150747176
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ミステリ愛好会「猟犬クラブ」の会員が世界最古の切手窃盗の疑いをかけられた。身に覚えのない嫌疑をかろうじてはらした男が自宅に戻ると、そこには会員の一人の死体が。しかも部屋は完全なる密室状態だった!海千山千のミステリ・マニアを相手に繰り広げる警視ピーター・ダイヤモンドの推理が冴える。前作『バースへの帰還』につづき、二年連続で英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞を受賞したシリーズ屈指の傑作。

著者等紹介

山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mayumi

28
ピーター・ダイヤモンドシリーズ。シルバー・ダガー賞受賞。納得の面白さ!価値のある切手の盗難と船で起きた殺人事件がリンクし、ダイヤモンドは殺人を、ウィグフルは盗難を捜査する。殺人の被害者は猟犬クラブというミステリ愛好会のメンバーであり、密室で他殺体として発見された…というストーリー。とにかく猟犬クラブのミステリに関する蘊蓄が楽しい。カーの「三つの棺」は是非読まなければ。犯人は何となく怪しいかなと思っていた人物だったけれど、繋がりまではわからなかった。メンバー達のその後が気になる…。2020/07/12

Ribes triste

22
ダイヤモンド警視シリーズ。ミステリ愛好家が集う「猟犬クラブ」を舞台に起こる事件。ミステリネタをこれでもかと突っ込み、カーの密室談義まで登場。ぐるぐると読者を引きずりまわして、そうきたかの展開。面白かったです。強面のダイヤモンドを手のひらで転がす奥様ステファニーが素敵です。2020/07/16

そーいち

12
良質なミステリーを書く作家のイメージであるラヴゼイ、初読み。古典ミステリを十分に皮肉った中で堂々と密室トリックを出してくるあたりは流石。また癖の強すぎる猟犬クラブのメンバーはクリスティーの物語を思い起こさせる。カーの密室講義を鼻で笑ったうえで出してくる密室はシンプルながら気の利いたトリックで感心した。その本格さに加えて警察捜査小説の趣きもきっちり出してくるのが人気たるゆえんだろう。主役のダイヤモンドは頑固ながら真摯に事件と向き合う姿勢に好感が持てる。そして犯人の異常性も中々である。2023/06/01

おくちゃん

12
ダイヤモンド警視シリーズ、私にとって2冊目。このシリーズはグイグイ読ませますね。山本やよいさんの翻訳が良いのでしょう。密室のカラクリあり登場人物の意外な過去あり。楽しめました。2021/03/17

ネコベス

12
ミステリ愛好会「猟犬クラブ」の会員マイロの本の間から街の博物館から盗まれた世界最古の切手が出てきた。マイロは警察に切手を届けて自宅に帰るが、会員の一人シドが鍵のかかった密室の中で撲殺されていた。難事件にダイヤモンド警視が挑む。南京錠のトリックはシンプルだが気づきにくい納得がいくものだった。ミステリ読者をおちょくるようなパロディ要素をふんだんに取り入れた楽しい作品。ダイヤモンドとウィグフルの捜査についての意地の張り合いや、妻や部下のジュリーとのしゃれた会話が良い。2017/09/14

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