内容説明
夫を殺した、と女はダイヤモンド警視のもとに自首してきた。酔っている夫に物を投げ、殺してしまったという。だが検視の結果、死因は背中の刺し傷と判明した。女はだれかをかばっているのか?ダイヤモンドが熱き刑事魂で真相に挑む「ウェイズグース」をはじめ、殿下もの、怪奇譚、アメリカの限定版のみに掲載された「クリスマス・ツリーの殺人」など、16篇を収録。短篇巧者ラヴゼイの多彩な魅力にあふれた第三短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
38
バーティ殿下もの、ダイアモンドもの、ノンシリーズ。どれもラヴゼイらしい皮肉とユーモアがてんこもり。結婚生活を皮肉ったのが多かったかな。高レベルの作品が揃っています。クリスマスに殺人が起きるのが2作品あり。クリスマスって殺人にはうってつけの設定かもね、不謹慎だけど。2015/09/23
おくちゃん
11
「服用量に注意のこと」この短編集に収録されている短編の作品名ではない。短編集としての題名。読んで分かった。確かにこの本の飲み過ぎ(飲み過ぎ)は体に悪いかな?寝る時間が短くなる。2021/05/19
きりん
8
これがおもしろかった!というものがあるわけでもないけど、みんな、そこそこ良作。この人のは不思議な味わいがあるなぁ。イギリスのユーモアがやっぱりわたしは好きなのかもな。長編物のダイヤモンド刑事物と殿下物の短編も入ってるけど、だいぶ前にダイヤモンド物は読んだことあったけど、全然覚えてないし、前情報無くても楽しめます。2024/05/18
bapaksejahtera
8
私にとってのラヴゼイは、アンソロジー短編がスタートであったから短編集はパスできない。本書には16篇収められている。こちらの調子のせいかもしれないが、出来には多少波があった。ラヴゼイの長編主人公である皇太子やダイヤモンド警視登場の小編が2本ずつ収められている。後者はまずまずと言える。傍目には仲のよい夫婦が互いを殺そうとする「おしどり夫婦」、民俗的な怪奇物「オドストックの呪い」、痛快なハッピーエンド「オウムは永遠に」、DV亭主への報復「プディングの真価」が気に入った。翻訳短編集は3つらしい。あと一つ残っている2021/03/13
lanikai
7
ラヴゼイさんはピーター・ダイアモンド警視のシリーズを愛読していますが、今回は短編。殿下のは初読。面白いけど時代設定が古い。「空軍仲間」がよかったかな。2021/04/24