感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
24
1930年代、英国。当時の有力作家たちによる、長編リレー・ミステリという前代未聞の試みが完成した。クリスティー、チェスタートン、セイヤーズ、クロフツなど13名の作家が、時には純粋論理で、時にはユーモラスに語り継ぐ……という作品である。俺は大学と社会人にそれぞれ1回ずつ読んでいて、今回で3回目だ。しかし2回目は12章のバークリーの答えが分かったけれど、今回は全く分からなかったよ、うん。というか他の作家たちも含めて、やっぱり超すごい、という話だったねえ。またいつか読もうと思う。2020/03/19
のびすけ
23
13名の作家が各章をリレー形式で書き継ぎ、一作の本格ミステリに仕上げた実験的作品。企画としては面白い。が、謎がとっ散らかりすぎて事件と謎解きの要点がわからず、ただただ疲れただけで、楽しめなかった。2025/05/01
ごへいもち
23
著者はクリスティとあるが実際はセイヤーズ、クロフツ、チェスタートンなども参加のリレーミステリ。主著者としては私はこの混乱を大きな破綻も無く解決?したアントニイ・バークリイとしたい2013/07/01
歩月るな
17
32年作品、リレー小説と言う名の、ノーガードの殴り合いとでも言うべき傑作。ミルワードの華麗なバトンタッチに絶望したセイヤーズ、かと思えば当人はかなり綿密な予想を立てていたり、底が見えない。一番最後にチェスタトンが付け加えたプロローグが正に神話の時代の様な幻想美に満ち満ちていていつも通りの色彩感覚に幻惑されてしまうのだが、なんとも素晴らしいサービスではある。「牧師を誘惑するなんて、もう時代おくれになってしまった古い英国のスポーツなのだ。(ノックス)」のような作家個々人の節(言い回し)を探してみても面白いし。2018/05/05
hydrangea
15
第12章でバークリィが上手く纏めました、という印象です。企画上、それまでの各章が冗長気味に感じられるのは御愛嬌でしょうw2024/10/11