感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
26
偶然、通りがかった玩具屋で女性の死体を見つけた。ところが襲撃に遭い、気づけばその玩具屋は忽然と消えていた…。不可解な状況への説明を求められたフェン教授は調査を始めるが。消去法、アリバイ崩しという推理小説の手法に逮捕劇の一幕、ちょっとしたロマンス、詩や聖書の引用という機知を加えるクリスピン節はここでも健在。2013/09/04
けいちゃっぷ
10
わざとらしい導入部は笑ってしまったが、キャドガンが玩具屋をスルーしてしまってはその後の展開はないわけで、巻頭の略図に玩具店が2ヵ所あったので死体の移動ものかと思ったのだが・・・。 フェン教授が愚痴りながら調査を始めるが、読者の混乱も極まり、クリスピンの長編もなかなか。 301ページ 2016/08/06
madhatter
3
ある種のアリバイトリックものと言える作品なのかもしれないが、それよりも謎の導入部や、その背景、更に物語展開上のユーモアを楽しむべき作品ではないだろうか。キャドカンとフェンの知的なユーモアに満ちた会話も楽しいが、物語を大きく動かすドタバタ(ヘイヴァリングの捕物や、最後の犯人追跡など)が、堪らなく楽しい…!推理小説としての骨子を云々すれば、非常に「当たり前」のところに着地する(玩具屋移動の真相などは、特にそう言うしかないだろう)、お行儀のイイ作品だろうが、それでも面白い。ウッドハウス好きにはおすすめ…かも。2012/02/18
東森久利斗
2
世界最高水準の学園都市、”夢見る尖塔の都市”、教養と知性の聖地、英国が世界に誇るオックスフォードの街並み、歴史的建造物、長閑な時間の流れと牧歌的な雰囲気、英国の文化の薫り、観光気分を味わう。サスペンス感やミステリー感は味付け程度、ブラックユーモアあふれる行き当たりばったりなから騒ぎ。なんで玩具屋は消える必要性があったのか? よく分からないまま、煙に巻かれた感じ。遺産相続の相続人に対する仕掛が面白い。2025/05/08
Gen Kato
1
どたばた追跡ミステリー。台詞のやりとりが秀逸。英国人ってこういう冗談小説好きなんだなあ。2014/10/27
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