ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 被害者の顔

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ハヤカワ・ミステリ文庫
被害者の顔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150707569
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

81
大好きな87分署シリーズの第5弾である。書かれたのが1958年というから私が生まれる一年前。古き時代の警察小説といった風情がなかなかよい。"KILLER'S CHOICE"(殺人者の選んだもの)という原題の意味が味わい深い。本書は早川書房から発売されている五六冊のうち五冊目。五六冊と言えば、現在の読書ペースでこのシリーズだけを読み続けても半年はかかる量。まだまだ先は長い。しかし楽しみな長さである。古本でぼちぼち買いそろえ、順番に読んでいくのは、私にとって極上の楽しみなのだ。2014/07/17

GaGa

43
久しぶりに読み直しました。これも87分署シリーズでは傑作の一つです。酒屋で殺された女を調査すると、人によってその女の印象がそれぞれ違う。優しい人で会ったり、娼婦であったり、一体、その女のどの顔が殺人者を招いたのか、というのが本作の肝。それも犯人探しに行きついたとき、「私が殺したのは…の女」という言葉ですべてが解決されるのですが、それが何とも悩ましい。2012/07/22

背番号10@せばてん。

29
1997年4月23日読了。87分署シリーズ第5弾。エド・マクべイン、2005年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2019年6月27日入力)1997/04/23

tom

20
87分署シリーズの5巻目。刑事の面々、コツコツと歩き回って犯人に至る。被害者は、酒飲み、鮮やかなビリアード遊びをする、文学とバレー好み、情婦・・などなどの顔を持つ。犯罪は実にシンプル。というか、このミステリー自体がとてもシンプル。コメントを書くたびに繰り返している感じもあるけれど、今どきの複雑怪奇なミステリーに食傷している私には、このシンプルさがとても新鮮。楽しんで読了。2023/11/07

鐵太郎

15
乱暴者のハヴィランド刑事が死んで、後釜に来たのがコットン・ホース二級刑事。彼が来たそうそう危うく死にかけた大失敗をやらかし、なにくそと頑張った物語かな、この一冊は。殺された女性には、実にさまざまな顔があり、いったい犯人はどの彼女を殺したのかがこの回の謎ですが、それを解いたのもこのホース。赤毛の髪の左こめかみ、むかし刺されたあとだけに白髪がある、という風貌は、ウルリッヒ・ケスラーを連想させたもの。2019/04/22

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