ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 恐怖の冥路

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ハヤカワ・ミステリ文庫
恐怖の冥路

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150706029
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

279
★★★★☆ ブラックシリーズ第5作目。 恋人を殺され、その犯人に仕立て上げられたスコットが、警察から逃れ、偶然知り合ったミドナイトという女性の助けを借りて、冤罪を晴らすと共に復讐を果たそうと奮闘する。 『幻の女』をアクション寄りにアレンジした感じで、リアリティは無いものの、これはこれで面白く仕上がっている。ウールリッチらしく、ラストの切なさが余韻を残す良作。2022/06/28

elf51@禅-NEKOMETAL

8
不倫相手とハバナへ逃亡するも人妻がナイフで刺され,容疑者となる主人公が逃亡しながら謎を追うというサスペンスミステリー。と書くとデビッド・ジャンセンの「逃亡者」の先駆けだなと。追われる者の孤独と焦燥を,うまく書いている。暗めの雰囲気とアイリッシュ独特のきれいで粋な文体がいい。助けてくれた女性との別れ,ラストシーンも映画的で印象に残る作品。2021/01/04

akiko

5
スコットの真面目で懸命に真相に近づこうとする姿は、混みいったトリックはなくても、楽しめる話だった。でもスコットよりもミドナイドの、姐御ぽい感じがいいです。そして最後の軽く袖のほこりをはらうっていうシーンがなんとも言えません!2019/06/07

SIGERU

5
ウールリッチは私にとって特別な作家だ。玉石混交でも許容できるという意味で。この「恐怖の冥路」(1944)は脂の乗り切った時期の作品なのだが、傑作「黒い天使」(1943)と「暁の死線」(1945)に挟まれて、それ故にか凡庸な仕上がりだった。哀傷と恐怖を歌ういつものウールリッチ節が稀薄で解決もあっさりし過ぎ。ハバナの裏街を舞台にしてエキゾティシズム満載なのだが、ただそれだけなのだ。主人公スコットはほぼ無力で、事件解決の頭脳役はハバナ美女ミドナイトという布置は、生涯マザコンだったウールリッチらしさを感じさせた。2016/09/27

Tetchy

4
読み手が悪いのか書き手が悪いのか、その答えはここでは解らないが、何とも物語に吸引力が無かった。ウールリッチの作品とは思えないほどの印象の薄い内容だった。途中の描写に叙情感があまり無く、また物語も起伏に富んでいるようで実は三文サスペンスに過ぎないような展開なのだ。この作品は絶版にしてもいいと思う。代わりに『黒衣の花嫁』や『死者との結婚』とかを復刊してくれ!!2009/08/21

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